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「!?」
「えっ!?」
「ショタ!?」

「ツバキ、落ち着きなさい。それから何度も言うけどこっそり薬盛るのはやめなさいね」

ドアの前で叫んだと思うとふらりとよろけてしまったツバキさんを、カイン伯爵が支えました。

「ショタ……ショタ……」

「そんなにショック受けなくてもどうせまだ薬持ってるだろう?ほら、しっかりしなさい。リンさんのあれは君の仕業なんだから」

「生足じゃない伯爵なんて……」

「ツバキ、私は時々本気で悲しくなるよ?」

「ショタと大型犬の……共…演……」

「聞いてないね」


カインさんはため息をつくと、全く状況が飲み込めない私たちに向き直りました。

「ちょっとベッドを借りてもいいかな?」

言うなり、カインさんはツバキさんをひょいと抱き上げました。

「きゃああああ!?伯爵、何を!」

「あ、正気に戻った」

「逆に正気じゃなくなっ…」

「いいから、落ち着きなさいってば」

ツバキさんをベッドに下ろして腰掛けさせると、カイン伯爵はツバキさんの目線の高さまで膝を屈めます。

「ほら、ツバキ。皆さんに説明してあげなさい」

ツバキさんは、やっと落ち着きを取り戻したのか、コクリと頷きました。


「リンさんの体が縮んだのは、あたしの盛った薬のせいなんっす……」

「盛っただと?」

ツバキさんの呟きに、カズマ殿下が再び腰の剣に手を掛けました。

「カズマさん、私もいつも盛られてるけど、大丈夫だから」

カイン伯爵の言葉に、ひとまず剣から手を離すカズマ殿下。


ツバキさんは、話を再開します。

「あたしはショタコンなんすよ。ショタを見ると興奮してハアハアしてたまらなくなります。だからしょっちゅう伯爵に、ショタ化する薬を飲ませては興奮してハアハアしてました」

「しょた、こん……はあはあ……?」

「リン、繰り返さなくていい」

「昨日の夜もそろそろ薬の効果が切れそうだなーと思って伯爵の飲み物に薬を混入しといたんですけど……どうやら間違えてたみたいで」

気まずそうに頭を掻くツバキさんに、再びため息をつくカイン伯爵。

そして、

「しかも解毒剤切らしてるんっすよね……」

「えっ、何それ」

今度はカイン伯爵も顔を歪めました。

「だからリンさんはしばらくこのままってことになりますね」


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