草野球 | ナノ


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私の趣味は、会社の帰り道にある球場で、プロ野球を観戦することだ。

野球は中学校までしかやらなかったので軟式しか知らないが、甲子園とプロ野球は熱心に見ている。


今日は、ひいきのチームがこの球場で試合をするので、いつもより応援に気合いが入る。早く試合が始まればいい。

とはいえ、このチームはビジターなので、相手チームに比べ、客席はあまり賑わっていないのが少し寂しい。


そのせいか、前の列で観戦している男女の会話を、私は聞くともなく聞いていた。


二人は以前同じチームの部員とマネージャーだったようだ。おそらく高校時代の。

そして今は、男はサラリーマンをしつつ草野球チームで野球を続けていて、女はOLとして働いているらしい。


見たかんじ、男の方が女のことを好きなのはわかりやすかったが、女が男をどう思っているのかはわからなかった。

何て言って誘ったんだろうな…と思った。


どうやら、女がこちらのチームのファンらしく、男はそれをエサにしたのかもしれない。




スタメンの発表でとぎれていた会話が再開される。


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