草野球 | ナノ


▼ 1

今から話すことはさ、俺の自己満足でしかないんだけど、聞いてくれる?


…ありがとう。
あのさ、俺が小・中・高とずっと二番手ピッチャーだったことは知ってるよな?

だよな、よく見に来てくれたもんな。



それが今、俺さ、草野球チームで一応エースってことになってるんだ。


初めて「背番号1」のユニホームを着てみたときは感動したよ。

プロのエースナンバーの18でもよかったけど、やっぱり憧れ続けてた1がいいだろうってことで。


いつもいつも、他の奴の背中の「1」を目で追ってたけど、今はそれが自分の背中にあるのかと思うと、いまだに時々にやけちゃうんだ。


気持ち悪いって言うなよ、それだけ嬉しかったんだって、ほんとに。




たださ、少し遅すぎたな、ってほんとはちょっと思ってるんだ。




うん。エースになれたらお前に好きだって言うって決めてたから。




prev / next
(1/4)

[ back to top ]




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -