短編そのた | ナノ


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「………夢の俺は気でも狂ってるんじゃないのか」

報告書にペンを走らせながら、俺は小さく呟いた。



まともな精神で『愛してる』なんて言えるわけがない。

そんなことを真顔で言える奴は絶対、頭がおかしいに決まってる。



だけど、夢に見たのは間違いなく俺だ。

きっと俺も、かなりおかしくなっているに違いない。



理由はわかっている。最初の日からわかっていたこと。

日夏に会えないせいだ。



だから毎晩毎晩、日夏を突飛な夢に登場させてはどきどきして、ますます会いたくなって――その繰り返しだ。

いや、繰り返しどころか、日に日に悪化していっている。


残り5日、耐えられる気がしない。



「日夏に会いたい……」

何度呟いたかわからないことを、俺はまたも口にする。



こんなに時間が経たない毎日は初めてだった。

(まだ昼なのか……)


ため息をついて、席を立つ。
どこかで昼ご飯でも食べて来よう。




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(11/14)

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