草野球 アナザー | ナノ


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ファーストの人は「おれに野球の楽しさを思い出させてくれた、おん人だ」と言って、セカンドの人は「きみのお父さんはかっこよすぎるよ。あこがれの人だ」と言いました。

サードの人は、「キャプテンは『エラーのめい手』の名づけ親なんだよな。だけどほんとはきらいじゃないんだ、このしょうごう」と言ってあたまをかいていました。

ショートの人は「いいおとながしんけんに楽しむことができてるのは、この人のチームで野球をしてるからだと思うよ」と、少しむずかしいことを言いました。

レフトの人は「おれが女だったらキャプテンにほれてただろうなあ」とわらって、センターの人は「何年たっても、この人には野球をしていてほしい。できたらおれも、いっしょにしていたい」と言って、ライトの人は「きみたちみたいなかぞくを作ることが目ひょうだよ」とにこにこしていました。


ぼくがみんなに話をきいていると、お父さんがそれをぬすみぎきしていて、「ほめても何も出ないぞ」と言いました。

それは、よくお母さんが言っていることばです。

ふうふだから同じことを言っているのか、お父さんが『女ぼうやく』だから、女ぼうのお母さんと同じことを言っているのかはよくわかりません。



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