草野球 アナザー | ナノ


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お兄ちゃんは、私が応援に来た日は、飲み会がない限り、帰りにファミレスでパフェをおごってくれる。


自分はドリンクバーのコーヒーだけを飲んで、私の話を聞いてくれる。

試合でどれだけお兄ちゃんがかっこよかったかを話すと、これまた苦笑されてしまうけれど、その時の顔が、実は私はすごく好き。

「言っとくけど、そんなたいした奴じゃないからね」

いつもお兄ちゃんはそう言う。



帰り道に、「昔みたいに手をつなぎたい」と言っても、絶対に「犯罪者みたいに見えるから駄目」と断られる。

私はいつも頬をふくらませて拗ねる。

私とお兄ちゃんが手をつないでいたって、普通のカップルにしか見えないよ。



だけど、お兄ちゃんは必ず、家の前まで送ってくれる。

そして、私の頭を撫でて「見に来てくれてありがとな」と言ってくれる。



そのたびに、胸がきゅうっとなって、私はすごく嬉しくなってしまう。

お兄ちゃんが大好き。



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