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「加減するけど……痛かったら言って」
「ん……っ」
ゆっくりと膣の中に入ってくる長い指が壁を擦るように優しく動く。
「はぁっ……う……ん、ぁっ」
「なあ、ここ触られんの好き?」
「ん……、す、き……気持ち、いい……」
乳首に吸い付きながら繊細に操られる指の動きは私の身体に甘い快感をもたらし、ねっとりとした蜜を溢れさせた。
駆くんはだんだん速度を速めて奥のほうを擦りながら、苦悶の表情を浮かべる。
「っ……兄貴にも触られたんだろ? どこを、どんな風に? どこが気持ち良かった? どんな声で喘いだ?」
続けざまに責め立てられ何も答えられずにいると、駆くんの方から静かにため息をつく。
「悪い……これじゃただの尋問だよな。俺が知らない木実のことを兄貴は知ってると思うと……それだけで、すげぇ妬けてくる」
軽く歯を立てて乳首を挟み、意地悪にグチュグチュと蜜の音を立てる。
「っ……私……駆くんが思ってるほど、お兄さんとこういうこと……してなくて」
「……え?」
駆くんがぴたりと動きを止めて凝視してくる。
「う、うまくできなかったの! 長く付き合い過ぎちゃったせいかな、家族みたいで、恥ずかしくて……いつの間にかできなくなっちゃってそのまま何となく……」
言うつもりはなかったけれど、今さら隠すことでもない。
正直に打ち明けると駆くんは私の首元に顔を埋め、ふうっと大きく息を吐いた。
「なんだ……焦ってるの、ホント俺ばっかりだな……」
「焦ってたの……?」
「当たり前だろ、アンタ、何かと俺に兄貴重ねるし」
「それは、ちょっと似てるなぁって思うだけで……」
「それが嫌なんだよ。木実は俺だけを見てればいい。兄貴なんかアンタの記憶から消してやりたい。それだけじゃねーよ、俺以外の男は全部―――」
そう言って顔を上げた駆くんの表情はとても真剣で。本当はもう、駆くんで頭がいっぱいだってこと伝えてあげたいのに上手く言葉が出てこない。
「ぁっ……!」
言葉を探している間にも、駆くんは昂らせたままのそれを擦り当ててくる。
「ひっ、あぅ……っ」
入口を上下に擦ってたっぷりと蜜を絡め取ると、硬いそれが一気に押し込まれた。
体温よりももっと熱い駆くんのモノが、身体中をジンジンと痺れさせる。
「は……やべ……中、きっつ……こんな気持ちいいの、反則だろ……っ」
「あっ、ん……はぁっ、ぁっ……あん!」
少し動くだけで身体は敏感に刺激を察知し、ビクビクと痙攣してしまう。
駆くんはそんな私の反応を探るようにゆっくりと腰を動かした。
グチュッグチュッ…ヌチュッ…チュプッ…
「んっ、ぁっ、ぅ……はぁっ……ん」
「どこが感じる? ……ここ? それとも、こっち?」
言いながら角度をずらして突き上げてくる。
どこもかしこも甘い快感が襲ってきて、おかしくなってしまいそう……。
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