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「んん……、んっ……!!」
二人の息も絶え絶えになった頃ようやくその唇が離されて。
恥ずかしいのか嬉しいのか、もうよくわからない。
「……お前、あいつの前でヘラヘラしすぎ。ムカつく」
「そっ、そんな顔してないでしょ!? ていうか、これファーストキスだったのに……鷹斗のバカバカ!」
「何だよ。忘れられないキスになったろ?」
勝ち誇ったようにニヤりと口角を上げる。
息がかかるほどの至近距離に堪らず顔を背けようとすると、大きな手のひらが私の頬を捕えて阻んだ。
「こっち向けよ」
「やだっ! 絶対今顔赤いもん……!」
「その顔が見たいっつってんの」
「やだってばっ……、んんッ!」
再び唇を重ねながら鷹斗の指先が私の肌に触れる。
きゅっと目を瞑ると甘い囁きが耳をくすぐる。
「だめだ。キスだけじゃ足りねー。……もっとしていい? 先のコト」
「っ、キスは強引にするくせに何でそんな時ばっかり聞くの? ズルい……」
頬を赤く染め瞳を潤ませながら抵抗すると鷹斗は笑みを浮かべた。
「つまり、嫌じゃねーってことだよな? 途中でやめてとか言うのナシだぜ」
そう言って優しく首筋を舐めながらブラウスのボタンが一つ一つ外されていく。
そして行き着いたブラのホックを外すと、露わになった胸を大きな手のひらが包み込んだ。
「チビのくせにちゃんと成長してんのな。いつからこんな美味そうな身体してたわけ?」
「やっ……、ぁぁ……!」
胸の尖端を強く吸いつきながら舌先で転がすようにチロチロと動く。
びりびり痺れるような初めての感覚に私は熱い吐息を漏らした。
「はぁ……ぁ」
「感じてんの? そんなエロい顔されるとマジで止められそうにねーんだけど」
返事をする代わりに小さく頷くと、鷹斗の指がするっと下腹部へと移動した。
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