Rivai

∴ハンジさんは女性
∴現代パロディ


お昼前にそれはもういい笑顔のハンジとペトラがやってきて、あれよこれよという間に着飾らさせられた。履き慣れない高いヒールのせいで足が痛い。畜生ハンジたちめ。今度会ったら昼飯奢ってもらうんだから。覚えときなさいコノヤロー!!
ところでここはどこなんでしょう。
なんで私はリヴァイさんといるんでしょう。
なんで私は、リヴァイさんと一緒にお夕飯を食べているんでしょうか。
ハンジ、ペトラ。
今すぐ戻ってきて理由を説明してください。至急ですよ大至急。ホント今すぐ戻ってきて。沈黙がつらいです。





突然やってきた私に、リヴァイさんはいやな顔せずに自宅へ上げてくださった。わけもわからないでとにかくハンジに渡された紙袋を渡すと、リヴァイさんは中身を確認して舌打ちした。怖いです。
黙々と箸を運ぶリヴァイさんをそっと盗み見る。食べ方が綺麗だ。摘んで、口に運ぶ。これだけのことなのに、こんなにきれいな人はそういないだろう。
あ、目が合った。
「あ、あの。食べ方きれいですね」
「……そうか?」
「はい」
また沈黙。
リヴァイさんは今度は唐揚げをお箸で摘むと、口に運んだ。
会社でも常々思っていたけど、リヴァイさんはとてもきれい好きなんだろう。部屋は理路整然としていて、何がどこにあるのか分かりやすい。でも少し、温かみに欠けた部屋だなぁと思った。
「今日は本当にすみませんでした」
それもこれもハンジとペトラの所為だけど、本当に申し訳ないと思う。急に訪ねて、しかもお夕飯までご馳走になっている。せっかくのクリスマスなのに、リヴァイさんにはとんだ災難だろう。
リヴァイさんは首を振った。
「いや、いい。ハンジのせいだろう」
「そうですけど……。私の気が済まないので、今度お礼させてください」
リヴァイさんは少し考える仕草をして、それから言った。
「そう言えば、ペトラがお前は菓子作りが得意だと言っていたな」
ペトラ何リヴァイさんに言ってるのよ!
「え、えぇ。みんなおいしいと食べてくれるので、ついよく作りすぎてしまうんです」
その作りすぎた分は食べ盛りの弟が主な消費者だったりする。
「それでいい」
「へ」
びっくりしすぎて変な声でた。なんですとリヴァイさん。
「適当なもんで構わないがなるべく甘過ぎないものがいい」
「まままま待ってください!ほんっとーにそんなのでいいんですか!?」
「都合悪いのか?」
箸を止めて、リヴァイさんが私の目をじぃと見て首を傾げた。
「いえ、そんことは……」
じゃぁ頼む。
そう言ってリヴァイさんはまた食べはじめた。
「何がいいですか?」
「あまりあくねぇやつ」
リヴァイさんはひょっとして甘いものは苦手なんだろうか。
となるとうーん。
仕事の最中はよく紅茶を飲んでるし、スコーンかな?甘さ控え目なクッキーでも良さそう。紅茶の茶葉でアレンジしてみようかな。チーズをつかってみるのもいいかも。
「フルーツの甘いのは平気ですか?」
「あぁ」
じゃぁタルト?いや中のカスタードクリームは甘いし……。
いっそ和菓子とか?
みたらしだんごくらいなら簡単に作れる。
「今度作ってきますね」
「楽しみにしてる」
リヴァイが口の端を上げて笑った。いつも顰め面で怖いなぁと思っていたけど、案外格好いいのかも。
「はいっ」



無自覚な恋心の行方



オマケ

ピロリンと携帯が鳴って、リヴァイさんに断りを入れて確認するとハンジからだった。

 2013/12/25 20:30
From ハンジ
Subject 今日は
───────────

リヴァイの誕生日だよ☆


  ----END----


なんだって。




リヴァイ→(←)夢主のつもりでした。






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