Twitterログ 診断メーカーを元に書いた140文字のお話。夢だったりオリジナルだったりいろいろです。 2015/01/14 21:09 嘘でもいいから、一度でいいから彼の口から愛の言葉を聞きたかった。彼はその言葉を頑として口にしない。何度強請っても1度だって。抱き合ったのだって初夜の時のたった一度きりだった。夫婦だっていうのに、おかしな話よね。でも私は幸せだった。そりゃほとんど家には帰ってこないし、私たちの間には愛なんてなかったけど。休暇の間に交わす会話や、時々送られてくるふくろう便の手紙に記されたちょっとした気遣いだけでじ私はゅうぶんだった。 冷たくなった彼の身体を抱き締めた。頬にまで飛び散った血をハンカチで拭う。ああ、リリーの所へ行ってしまった。仲違いしてもなおリリー一筋だったあなたが好きだった。そのひたむきさ、純粋さに惚れたのよ。思いは終ぞ帰ってはこなかったけれど後悔はしていない。あなたを好きになってよかった。報われない片想いに親友にはバカねって呆れられたけど。 セブルスの薄い唇をなぞる。 これだけ、ちょうだいね。セブルス。くれたら全部、忘れるから。思い出にして明日も生きてゆくから。 好きよ、セブルス。大好き。世界で1番、あなたを愛しているわ。 |