Twitterログ
診断メーカーを元に書いた140文字のお話。夢だったりオリジナルだったりいろいろです。





『退屈』と『病』
2014/10/28 07:57



 古い友人が死んだ。長い闘病生活の末の死であった。見舞いに行くとよくベッドで退屈で死んでしまいそうだと笑いながら言っていた。いつも快活そうに笑っていて、太陽みたいな奴だった。その友が死んだ。まるで眠ってるような友の死に顔を思い出す。その内起きて笑い出すのではないかと思うくらい、いつもと変わらない顔で死んでいた。その頬に触れると冷たかった。
 ━━ああ。友は死んだのだ。
 途端に実感が湧いてきて、目頭が熱くなる。
 もう将来を語らうこともなければ、ハメを外してふざけることもない。笑い合うことも怒りをぶつけることも出来なくなってしまった。
 もっとたくさんのことを話したかった。一緒にふざけたかった。友人に見せたい場所があった。合わせたい人もいた。
 でももう全てできないのだ。
 突然空虚になった胸のうちを紛らすように私はむせび泣いた。






「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -