続き
「ふぉえええ」
「…ムウは面白いくらいの反応取るから、つれてきてよかったと思うよ」
「バカにしてんのか!」
「いーや、可愛いなって」
「(…こいつ)…あのな、お前からかうのもいい加減に」
「からかう為だけに、こんな良い部屋取ると思うか? 俺だってなかなか取らねーぜ、こんなとこ」
「ん、じゃあ俺に頼み事か? ビジネスの話か。そりゃ遠回りなアピールなこった」
「…ばか、お前に頼れることなんてねーよ。つーか、今日はデートだぞ」
「デー、ト?」
「そう、デート」
「それって…おしゃれな奴がやるやつだろ」
「ちょっと解釈が間違ってるが…まぁいい。お前今日おしゃれな服着てんだろ」
「お、ほんとだ! おー、じゃあデートって楽しいんだなぁ。また行きてぇ」
「…他のやつと行くなよ」
「おいおい、こんなおしゃれさせてくれんのお前だけだぜ?」
「あ、ああ、だよな、そうにきまってる」
「なにいってんだか。」
「じゃあそろそろバスタイムだ、ほら、入ってこい」
「ああ、もう急かすなって」



「あー心も洗われたな」
「洗われたのは良かったけどよ、なぁ、サン」
「なんだ」
「なんでダブルベッドなんだ」
「ああ、シングルだと二人は狭いだろ」
「いやいやいやいや! なんで二人で一緒のベッドに寝るの決定してんだし!」
「おい、嫌な妄想すんなよな。都会じゃこんなの普通だっつの」
「え、そうなのか」
「ああ。逆にシングルベッド二つなんて置いてあるところなんざないぜ?」
「うぅ…都会ってもんは嫌だな」
「まっそういうことで寝るか。今日は疲れてるだろ!」
「ああ。」
「……………」
「……………」
「……………」
「……なぁ、サン」
「んぁ、」
「今日、楽しかったんだ」
「…うん」
「全部初めての経験で、全部綺麗で俺には似合わねぇけど楽しかった」
「ああ」
「すいぞくかん、でさ家族連れが幸せそーに魚見てて俺も親がいれば、とか思っちまった」
「…ああ」
「でもサンがいてくれたお陰で、何もかもたのしかったぜ。ありがとぉな」
「…ふん、辛気くせぇ」
「感謝してんだよ」
「あっそ、…まぁたまたま休暇取れて遊ぼうとしたけど付き合ってくれる奴がいなくて仕方なく! お前にしたんだけど 。気まぐれで連れてきただけでも、お前は喜ぶんだな。安い奴」
「そういうこと言うな、感謝薄れるだろ」
「うっせー…グッドナイ」
「おやすみ……」
「…………………」
「………………」
「…………」
「………」



「…おい、寝たか?」
「ぐぉっ……スー……」
「ふん、アホ面で寝やがって、本当にお前といると退屈しねぇな。」
「………」
「おい、よく聞いとけよ。ほんとはな、今日超忙しかったんだぜ。だけどちょっといやなことあって、元気貰いにきた。…お前見たら元気も貰ったけど、どっか逃げたくなって、全部行き当たりばったりで案内したんだけど、楽しんでくれたならまぁオーケーだな。」
「………」
「楽しかったのは俺の方だ。あんなに幸せだったの今までにねぇかも。」
「………」
「あー、えーと、ありがとうな。次は海行こう」
「…………」
「本当に起きてねぇよな?」
「…………」
「……俺、いつ死ぬかわかんねぇんだ。それまで…一緒に、新しい思い出いっぱい作ろう。」
「………」
「………〜! グッナイ!」
「…………」
「……………」
「(お前こそ、辛気くせぇこと言うなよ)」

〜朝になりました〜

「…ふぁ」
「起きたか」
「んだよ、人の寝顔見てたのか、悪趣味だな」
「いや、まぁ。人の隣で起きたことがあまりないから、寝顔が珍しくて」
「へぇー……は?」
「なんだよ」
「都会は二人で寝るんじゃないのか」
「はぁ、本当に信じてたのかよ、単純だな」
「ははははははぁ?! このうそつき!」
「嘘つきで結構。お前こんなみえみえな嘘で信じてたら、都会じゃ売られるぞ」
「うるせー!」
「はいはい。よし帰んぞ、俺は忙しいんだ。」
「誰も引き留めてなんかいねーよ!」
「そうか。じゃ俺はこのまま残って仕事する。お前送るように運転手には手配してあるから」
「おーおー(昨日のやさしーのはどこいったんだか)」
「おい」
「んだよ!」
「また一週間後行くからな」
「…待ってる」
「ああ(素直なやつ)」



((また一緒に、どこか行けたらなぁ))




end


サンはデートの前に部下にデートするならとアンケートを取って、結局まとまらずぐだぐだになるといいよね。女の子の経験はいっぱいあるけどムウ相手になると余裕なくなるサンgj。
こいつらが可愛すぎて小説また書くか悩んでます。おっさんおっさん






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