幸せだ、と自分を騙した。
※ついったーの診断メーカー様よりお題拝借
言わなきゃよかった、と何度目かもわからない後悔をして、けれど決して顔には出さないように。
はじめは全く表情を変えなかったバーストが、少しずつ見せてくれるようになった色んな表情。
周りに"お人形"と称されたバーストを年相応の女の子に近づけたのは、俺じゃなくてリンドウさんだったけど。
だからバーストがリンドウさんを好きだってことに気づくまで時間は掛からなかったし、あんた自身にそう言われたときも、ああやっぱりそうなんだって納得した。
「あの、ですね、コウタ…」
意外にも真っ直ぐとものを言うあんたが、もじもじと、恥ずかしそうに言葉を切りながら話すときは、リンドウさんについて話したいとき、なんだって、知ってるから。
「なに?リンドウさんのこと?」
「はい…」
花のつぼみが綻ぶように、ふわりと笑った顔を見るに、どうやら嬉しいことがあったらしいと。
ああ、本当に。
ばかだなあ、と泣きそうな気持ちを隠して。
聞かせてよ、と言えば、こくこくと嬉しそうだったから。
(これで、いいじゃん)
(どんな形であれ、あんたの一番近くにいられることを望んだんだからさ)
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