「今日のご飯は何にしようかな?」
「サンマとかいいんじゃない」
「うん、いいね」
「味噌汁はナスとか」
「あれ…もしかして私ん家に転がり込む気じゃない?」


最近暗部に入隊した私と天才少年カカシくん。いわゆる私と彼は同期という関係である。よくある言い方をすれば、それ以上でもそれ以下でもない。それなのにカカシくんは、ちょくちょく私の家の窓を叩きご飯を食べにやって来る。ニコニコと笑みを貼り付けてサンマや高級お肉持参で来たりする。断れない私も大概なんだけど。夕暮れに照らされた銀色の髪をみつめながらナスのヘタみたいにすっぱり切り捨てるなんて出来ないと改めて思う。


「ねえ、やっぱりオレサンマ食べたい」
「うーん」
「飛びっきりいいサンマ、買って冷蔵庫入れてあるんだよ」
「じゃあ…仕方ないなあ」
「おーやった」
「言っとくけど、サンマがもったいないからだから!」


もったいないから。もったいないから。私とカカシくんは同期。それ以上でもそれ以下でもないはず。微笑んだカカシくんの「ま、今はそれでいいよ」なんて呟きは聞こえないフリをした。



title にやり/10winter
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