「えぇ、分かっていてよ。この旅の決定権はコレットにありますから。シエル、##NAME1##。貴方がたもよろしい?」
ロイドたちの視線が私たちに向いている。呆れたように、ため息にも似たような呟きを私は溢した。"言っても聞かない"それに、シエルは苦笑いしていた。それは、昔の私たちを見ているようだったから(大人がいても、後先考えずに突っ込んでいた)(実は手が回してあったりしたのだが)
「言っても聞かない、だろ?決めたなら何も言わねぇよ」 「だったらなんで反対したんだよー」 「誰かが止めなかったら、考える暇もない」
ロイドを茶化すようにシエルは笑っていた。心配なんだ、とは言わないシエルに、やっぱり眼鏡に似てきたと思わず顔を反らした。その先にジーニアスの顔があって、
「……決めることは2つ。このまま突っ込むのか、それとも一度パルマコスタへ戻って、ドアを問い詰めるのか、ね」 「…そうだね!それも決めなきゃ!」
反対される、と思ったのだろう。急に嬉しそうに笑ったジーニアス。その姿に、思わずため息をついたりした、のだけれど。唸り始めたロイドを見て、このまま突っ込むなんて言わなければいいけど、と少し不安になったりもして。
「どうするの、ロイド」 「う〜ん…じゃ、まずパルマコスタに行こうぜ!ドアの真意を聞きに!」 「ついでに買い出しも、ね」 「あ、はい…」
コレットに尋ねられたロイド。ロイドの答えにしては、まともだと思ってしまった。てっきり突っ込むものだと思っていたから。それに、ロイドが忘れていた買い出しも出来てちょうどいい。アイテムくらい、揃えておかなければ。
「ロイドにしては、冷静な判断ね」 「そうだな」 「…お前らが普段、ロイドをどう思っているのかがよく分かるな」 「あら、シエルはどう思っているの?」 「猪突猛進」 「ロイドのためにある言葉ね」
シエルの答えに、頭を抱えていたリフィルがいて。思わず笑ってしまったのは私だけではないだろう。
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