そんなわけで解除班はセレネとジーニアス、クラトス、コレット。侵入班が俺とロイド、リフィル、しいなに決まった。セレネたちは速攻で解除とルインの人々を救出しに行ったんだけど…俺らはなかなか進めずにいた。理由はもちろんあいつにあるわけで…いや、わざとじゃない分扱いにくいっつーかなんつーか…。
「ロイド、早く解除してくれ…」 「なんだこれー!すげー!!おもしれー!!」
コンベアを逆走しながらスイッチをソーサラーリングで切るという地味な作業中。何が面白いのか、コンベアを逆走するロイド。一向に進めない。ロイドを背中に俺らはディザイアンと戦ってるわけで、どうしたらいいんだこの状況。ちょっと失敗したかも、なんて思ったのはあえて言わないでおこうと思うんだけどな。
一向に解除するつもりがないのか、楽しそうに逆走しているロイドを見て、そろっとリフィルがキレそうだ、と思ったのは気のせいじゃなかったらしい。振り返ったリフィルがかなり怖い顔をしていたのを見て、思わず俺が顔をひきつらせた。
「…シエル、早いところ終わらせてくれるかしら」 「ロイドの方な」 「えぇ、お願いね?」
リフィルとしいなだけでディザイアンの方は大丈夫なのか、と少し思ったけど。どうやらリフィルも相当キレてるようだから、大丈夫だろうと思いながら、剣を持ったままロイドに振り返った。
「飽きた」 「………ロイド、早くしろ…」
なにが飽きただ。本来遊ぶ場所じゃねーよ。なんてちょっとキレていた俺の雰囲気が分かったのか、ロイドは慌てたようにスイッチを切っていた。ようやくコンベアが止まったのを確認して、リフィルたちに加戦しようと振り返る。ちょうどその時、しいなの符で動きを封じたところに、リフィルの魔術が襲いかかるのが見えた。
「魔浄光府!!」
そんなかけ声とともに、あれだけいたディザイアンが全て地に伏せていたのが見えた。うわ……女ってこえぇ…。ちょっと幼馴染みで親友な女性恐怖症の奴を思い出して、たった今お前の気持ちが分かった気がするよ…(帰ったらちょっと優しくしてやろ…)
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