「ちょっとシエルたち!なに呑気に会話してんのさ!!もう終わっちゃったよ!」
そんな会話をしていた後、ジーニアスからお咎めの声が届いた。ふと辺りを見回してみたら、しいながいないことに気付いて。逃げたのか、と少し安心した。ただ、視界の隅にリフィルに怒られているロイドの姿が見えた気がしたんだが、と視線を戻せば…。見間違いではなかった。
「…クラトス、たいぶ瀕死だな。大丈夫か?」 「…そう思うなら、次から戦ってくれ…」 「うん、悪い。そうする」
リフィルに怒られている理由はこれらしい。突っ込むロイドのカバーをしているクラトスが無駄に怪我を負っているという悪循環。だから突っ込むのはやめろってみんながあれほど言ってるのに。グミ食べるか?とクラトスに聞けば、精神力もないのかかくかくと頷いていた。
「ジーニアス、グミを…」 「…ご、ごめん…」
何故か、ジーニアスの目が泳いでいる。ふと見れば、遠くでリフィルと同じようにセレネがロイドに説教をしているのが見えた。(違うのは、セレネが笑顔ということだけだけど)
「グミ、ロイドがおやつにって食べちゃった…」 「…あいつの親の顔が見てみたい」 「す、すまない」 「なんでクラトスが謝ってんだよ」
ロイドの教育方針をリフィルがしっかりと固めたその日の出来事でした。
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