「セレネ、そいつは…?!」
「しいな、なんで貴方が…」
「ま、まさか!新しい男なのかい?!あんたって奴は…!」
「…人の話聞け」

目の前で繰り広げられている会話にため息をついた。セレネが世間話するかのように接している彼女は見慣れない服装で、多分セレネと同い年くらい。…ていうか元々セレネはこのつもりだったのかなぁ。なんて、本当のことはセレネしか知らないんだけど、それよりも、ロイドたちは封印の守護者をちゃんと無事に倒せるのかなぁ……。なんていうことが心配だった。


ロイドたちと別れて、入口付近まで戻ってきたあたりで出くわした。最初は警戒したんだけど、…しょっぱなの会話から仲良さそうだから、いっかと思って武器をしまって成り行きを見ていた。最初から雲行きは怪しかったけど。


「これはパシリよ」
「セレネ?格が下がってんだけど」
「冗談よ」


振り返ったセレネがあまりに笑顔だったから、ちょっと黙ってることにしたけど。まぁセレネが楽しそうに話してるから友達なんだろーけど…。なんか、セレネに友達ってのも変な感じなんだけど。


「…結局それは誰なんだい?」
「それって…。まぁいいや。俺はシエル。…一応セレネの護衛なんだけど(必要ないよな)」
「あたしはしいなだよ(セレネに護衛なんて、必要ないんじゃ…)」



なんか、似たようなことを考えていたせいか。二人でセレネに同時に睨まれた。その瞬間に俺もしいなも苦笑いを溢した。セレネが言うにはしいなはテセアラの人間らしい。そっか、なんて納得したが…どうしてシルヴァラントにテセアラの人間がいるんだ?普通にしいなと会話しているセレネを見たが、その答えは分からず。聞くのが早いか、と思って。

「…なぁ。なんでテセアラの人間であるしいながシルヴァラントにいるんだ?」

セレネがしいなに詰め寄ろうとしていた瞬間だった。バタバタと足音がいくつか聞こえてきて、その足音にしいなが薄暗い遺跡の中に身を隠した。セレネがそれに舌打ちしてたけど。
しいなの姿が消えたと同時にロイドとコレットの姿が見えた。2人は、どこか嬉しそうな顔をしていたのが見えた。



「姉さん、終わったー!」
「シエル〜終わったよ〜」

ロイドはそのままセレネの側に走って行った。まったりした声でこちらに走ってきたコレットは途中で転びそうになって、俺が支えた(遺跡壊したらあとでリフィルが怖いから…)「ありがと」なんて言いながら立ち上がったコレット。今までにいなかったタイプだから余計可愛く見える(確信犯なら今までいたが)


「ん?クラトス、なんか疲れてない?」
「……聞くな…何も聞かないでくれ…」
「……戦闘で何が…」

ぐったりしていたクラトスを見つけて、その様子に失笑。多分ロイドとかロイドとかロイドとかロイドとかロイドのせいだろうけど。あとからジーニアスとリフィルがこちらに向かって歩いて来た。それを見たロイドは拳を握って笑いながら


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