「姉さんが喜びそう…」 「リフィルな。多分、手に負えないどころの話じゃねーぞ」
セフィロト内部なんか見に行った日にはあいつはあそこにそのまま住み着くかもしれない。こちらの遺跡なんか、比べられないような遺跡ばかりだから、あの世界は。うん、ガイとは気が合いそうかなぁ音機関とかで。一人で苦笑いしていたら、何か察したのかジーニアスは困ったように笑っていた。
「…とまぁそんなところで、そろそろ宿に戻ったらどうなんだ、お前ら」 「「えぇ!!!」」
綺麗にジーニアスとロイドがハモっていた。振り返り様の不機嫌そうな様子に苦笑いしながら、中途半端に長い髪をうっとおしく思っていた(いっそ結ぶか…?!)
〈ふふふ、声がぴったり!〉
クスクスと笑うコレット。声が聞こえていなくても、何を言っているのかくらいは、なんとなく分かったらしい。二人して不服そうな顔をしていたのが分かる。
「ただでさえ歩き詰だったんだから疲れてないわけねーだろ。いいから早く戻るぞ」 「そういうシエルはどうなんだ?」
ロイドは俺に言われながらも、渋々と宿に足を向けた。やっぱ、疲れてんじゃねーか。(昔、俺がジェイドに言われたよーなセリフだったけど気にしない。)
「…こんなのなぁ、首都行き来して火山と雪山を三往復したあげくに急に呼び出されたと思えば皇帝のペットを探せと言われて平野をかけずり回るより全然楽だっつーの」 「……なにしてたの…」 「俺が聞きてぇ」
ただでさえ苦手のあの皇帝なのに、本気で殺そうかと思った(ばっちり譜術は食らってが)ちなみに火山と雪山はあのブタザルの為に何回も行ったり来たりしてただけで。
〈楽しそうだね〜〉 「楽しくねぇ」 「俺ぜってー飽きる」 「そういう問題じゃないよロイド」
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