ほどけない火のかたわら

 どうでも良い時に都合良く呼び出す男が居る。付き合いとしては長く、今やお互い当時いた班では唯一の生き残りだ。互いに同期は戦死して、担当上忍だった人は先の九尾事件で命を落とした。しかしだからといって、彼も自分も九尾を恨んではいない。
 確かに被害としての痕跡は濃い。親兄弟を当時のあの事件で亡くした者も少なからず居る。かく言う、今こうして酒を片手に枝豆を食べている自分も、あの日に家族を失った。
 所謂お互い、天涯孤独というやつだ。けれどあの当時にはそう珍しい話ではなかった。彼方此方に散らばるようなもので、「可哀想に」の文字で片付けられてしまうような世の中だった。


「お仕事良いの?六代目」
「息抜かないと心が死ぬでしょ」
「まぁねぇ。でもシカマルに弁護出来ないよ、俺」
「え〜〜?そこはほら、俺とお前の仲じゃない」
「俺はお前の右腕だけど、プライベートなフォローまで仕事に含まれちゃ困るんだけど」


 はたけカカシ。少し前までは写輪眼のカカシとも言われていた男だ。しかし一年半前に起きた第四次忍界大戦後、彼の左目から写輪眼は消えた。それはかつての元の持ち主である、オビトの左目へと戻っていったから。だから今のカカシの左目には、元の─と言っては少々端折っているが─彼の瞳がある。
 初めは随分と見慣れない姿に違和感はあったが、彼が六代目に就任し、自分がその右腕として働き出してからはすぐに馴染む光景になった。ついでにこれを機に口布も無くすのかと思っていたのだが、それはどうやらしないらしく、未だに健在だ。

 一度火影服を着てさらに口布までしていたら見えてるのは目だけだぞ、と話したことがある。事実そうであるし、似合わないわけではないが熱くないかと思ってだ。しかし彼と来たら、

「似合わない?」
「別にそうじゃないけど」
「じゃあ良いよ。伊月がそう言うならこれで良い」

などと言ってきたのであれ以上は何も言えず、こうして就任から半年が経ってしまったわけである。
 それもあってか、カカシの元生徒達からは「伊月兄ちゃんってカカシ先生には甘いってばよ」「基本許しちゃうものね」「終いに紐にされるんじゃないか」などなどを言われるお始末で、それに強く否定できない自分も自分だと思っている。
 次いで「カカシ先輩、もう伊月先輩に凭れまくりですよね」と、現暗部所属の元後輩からも言われてしまったので、最早何も言い返せない。無言は肯定を示すとはげにこのことを指す。


「そんなこと言って、伊月はちゃんと守ってくれるんだよね」


 俺知ってるんだから。と調子良く、カカシは秋刀魚の身をほぐして食べている。彼の好物は変わらない。秋刀魚の塩焼きと、茄子の味噌汁。それで嫌いな物は甘い物と天ぷら。だからこうして個室型の居酒屋に来ても、彼が天ぷらを頼むことはないし、甘めの料理を頼むこともあまりない。
 自分はと言うと、基本的になんでも食べれてしまうので、お刺身やら枝豆やら冷奴やらと、少しずつ摘める物を頼んで食すことが多い。しかしこれにも、いつしか理由ができてしまった。


「これ貰って良い?」
「どうぞ」
「ありがとう」


 摘める物を頼めば、目の前の彼も手を伸ばして食べるだろうという、俗に言うお節介というやつだ。本人には気付かれている。付き合いが長いし、こうして飲むことも今に始まったことじゃない。だから自分が食べたい物の中に、彼も食べれそうな物を頼めば、今は見えている両目の端が柔らかく緩むのだ。
 それを見ると、お互い様だなと思う。お節介だと分かっていながらする自分と、そのお節介を甘んじんで受け止めている彼と。どの道どっこいどっこいだ。


「伊月はさぁ、」
「うん?」


 半分ほどのビールを傾ければ、初めの頃より温い感覚が舌の上に広がる。もともとちびちび飲んで食べるタイプだから、温くなるのも当然といえば当然だ。二口分ほど喉を上下させて飲んでから、伊月はグラスを木のテーブルの上に置く。僅かに濃く染みを作る様子を傍目に、箸を持って冷奴を突けば、目の前の火影殿は未だ徳利に目を向けたままだった。


「俺が火影になること、ぜーんぜん止めなかったよね」


 第四次忍界大戦が終わったとき、周りに及ぼした被害の数々は甚大なものだった。人が死に、街が潰れ、木は朽ちる。戦争は人を傷つけ、血を流させ、大切な何かを失わせる。だから初めに総動員として動いたのは医忍の者たちだった。
 どこを見ても色濃く残る大戦の傷跡。それを目の前に、大体の指揮を伊月とサクラがあのときは執って回した。一人でも多くの命を繋ごうと寝ずに動き、飯を喉へ通す時間も無い。
 少し横になれば次の患者を診る日々が続き、大きな手術は二日に一度、三日に一度のペースでやって来る。スタミナがあるサクラも、終盤が来る頃には随分と痩けていたように思う。

 あのとき、伊月とカカシが共にいる時間はほとんどなかった。それはお互いにやるべきことが違ったからだ。時期火影候補と名前が挙げられていたカカシは、里の修繕や国と国同士の今後の連合関係について、五代目火影である綱手に付いて忙しくしていた。
 対する伊月は怪我人の処置と治療の日々。家に帰る時間すら勿体無いように、病院に泊まり込みになって働いていた。だから時間を設けて会って話すなど、到底あの頃は多忙過ぎて出来やしなかったのだ。


「止める理由がないだろ」


 それにお前以上の適任もいなかった。そう話す伊月を前に、カカシは当時のことを思い出す。蘇る一年半前の記憶を静かに手に取ると、彼は僅かばかりその目の端を緩めた。
 大戦後すぐのことだ。チャクラの消費量が激しかったためか、そのまま寝込んでしまったカカシは、復帰後は里のために休みなく動き回っていた。とはいえ、心身ともに疲労がまだ取れ切れていなかったのも事実。体内にチャクラが戻り、動ける段階まで来たとはいえ、なんだかんだで年も三十路を超えている。謂わば全盛期と言われる時期を少しだけ過ぎてしまっていたのだ。
 体は疲れて目も眠いのに、頭が冴えている。一番嫌なタイプだ。それを痛烈に感じながら、里の状態が落ち着いた頃、彼はその足を自宅ではなく病院へと向けていた。目的は病院に行って薬を貰いに行くなどではない。単に、心の赴くままにその足を動かしただけだった。

 医局に行けば居るだろうか。それとも今日も忙しなく手術やら治療やらで動き回っているのだろうか。足を擦るようにして院内を歩いていると、神様というのは案外気前が良いらしい。探すよりも前に彼の方から声をかけてくれたのだ。
 あぁあのときは、嬉しかったなぁ。過去を思い出すカカシは、目の前で刺身を摘む伊月を見ては心の奥が何か温かいものに包まれる感覚を覚えた。
「カカシ?」そう呼ばれたあの瞬間、大戦が終息してふた月が経つのに、何故だかようやく自分の元に平穏が戻ってきた気がしたのだ。すると途端に瞼が重くなって、無かったはずだった眠気が急に襲って来て、それからは意識がなかった。

 ただ目が覚めたとき、「無理ばかりして」と叱りながらも酷く安堵した色を滲ませた伊月を見たとき、自分は今生きて此処にいるのだということを再確認するようだった。
 安心と、感謝と、幸福と。徐々に心がそれらによって埋められて行く感覚を知れば、どうにも笑みを零さずには居られない。肩を揺らして笑っていれば、側から「お前な、」と叱る気も失せるような声色を耳に拾った。
 だから伊月の名前を呼んで、夜空に似た澄んだ瞳に「ただいま」と伝えれば、少し瞬いたあとまるで仕方がないように彼もまた口角を緩めて笑ってくれた。それがどうにもこうにも嬉しくて、心が温まるものだから、確か頻りに彼の名前を呼んでいた気がする。
 

「俺に火影が務まると思ってたの?」
「現に務まってるだろ」
「それはほら、結果論でしょ?なっちゃったからしなきゃって感じなだけで、あの頃には分からなかったことだし」
「まぁそうだけど」
「それに時期火影の話しはお前にだって来てただろ?」
「俺はそういう長とか性分に合わない」
「俺だって似合わないし柄でもないよ。未だに思う」
「カカシは合うよ」
「なーんで言い切れるのよ」


 あのあと、カカシは伊月に火影になろうと思うことを伝えた。五代目と国を回って、今後のことを考えていく中で、次第に気持ちが固まって来たと。初めは「お前には似合わないな」とでも言われるかと思っていた。事実カカシ自身も、自分は火影などという一つの国の長に嵌るような人間ではないと思っていた。
 だが意外や意外。伊月はそんなことを一言も彼に言うことはなかった。寧ろ「いいんじゃない」と肯定的だった。聞いた時は間違いだろうかと疑ったものである。しかしお前の作る火の国は、きっと穏やかなものになると言われた時、声色や表情から彼は知った。
 あぁ、こいつは本当に、本心からそう思ってくれているんだなと。


「お前はナルトのように仲間を大事に出来る」
「……それは、お前もでしょ」
「六代目からそう言われるなんて、嬉しいね」
「あのね、」
「もちろん、それだけが理由じゃない」
「じゃあ何よ」
「お前はナルトの根幹部分の一つを作った男だろ」
「根幹?」
「「ルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる。でも仲間を大切にしない奴は、それ以上のクズだ」って」


 言葉にしてみれば当たり前のことで、だが見失いがちになるものでもある。組織の中に生きていれば、自然と掟やルールが存在して、いつしかそれが枷のように付き纏う。だからこそ人は掟に縛られるし、ルールに固執しまいがちになる。
 しかし時として、必ずしも決められた約束事が正しいわけでもない。何かを守りたいと願ったとき、その衝動が突き動かしてきたら、決められたものなんて守っていられない。それこそ、今や英雄と名を馳せたナルトのように。

 
「その言葉自体は、カカシも受け売りなのかもしれない。でもいつまでも心に残り続けて、それが信念になっているなら、それはもうお前自身の思いであり、本心からの言葉でもあると思う。そしてそれが、一つの教えとして今のナルトにも受け継がれてる。お前の信念がナルトの信念にもなった。ブレない軸を、あいつの中に作ったのはまぎれもなくお前だ」


 だからナルトの前に火影になるなら、お前以外にあり得ないと思ったんだと話す伊月に、一年半をたった今ようやく、あの日彼が一言目に肯定の意を発した理由をカカシは知った。同時になんとも言えない思いが胸の中を占めていき、年甲斐もなく尻が浮くような心地を抱く。
 まるでなかなか開かなかった箱の蓋を、ようやく持ち上げて中身を見れたときのような。子どもが親に褒められて、頭を撫でられたときのような。口にするには恥ずかしい心情が広がっていく。
 ナルトはいずれ七代目火影となる男だ。そして恐らく、直近であった六代目の姿に数年後の自分の姿を彼は投影するだろう。いつかそう遠くない未来に、自分もあの位置に立ち、里を守るのだと。
 そう思ったとき、伊月にはその先にいる背中がカカシであって欲しいと思っていた。ナルトの中にある信念を輝かせた彼なら、終結後のこの里を、その信念からもう一度立て直すことが出来るだろうと信じていたから。


「そういうお前も、俺に火影になろうと思うって話してくれた日に右腕になって欲しいって言ってきたろ」
「言ったよ」
「それこそ疑問」
「だって俺はお前以外に俺の右腕が務まるとは思ってなかった」
「その心は」
「俺と伊月は木の葉の双璧だから」
「うわぁ、久しぶりに聞いた」
「揃って前線に立つことがなくなったからねぇ、お互いに」


 木ノ葉の双璧。そう呼ばれ始めたのはいつからだったか。確か互いに暗部に所属していた頃に呼ばれ始めた名だ。班は違ったが、カカシ率いる「ろ班」と、伊月率いる「と班」は良く合同で任務にあたることもあった。それは暗部と雖も、ろ班とと班のチームワークが暗部のそれと思えないほどに良かったことが理由として挙げられる。
 そのうち班長を務めていた二人のコンビネーションは、暗部でもトップクラスと言われていた。いわゆる矛と盾。一族の血統柄、結界・封印忍術に長けていた伊月は盾として守備を固める戦いをし、対するカカシは攻めの防御で得意の雷切を用い、相手を仕留める方法をよく取っていた。
 この二人が揃えば生還、成功率は共にほぼ100%。怪我を負う程度で、命を落とすことは希であると噂されていたのが、今ではとても懐かしい。だから班でなくても、ツーマンセルを組むとなれば大体カカシの相手として当てられるのは伊月で、その逆も然りだった。


「だからそれもあって、懐刀として立っててもらう人は伊月って決めてたわけよ」
「ふぅん、そっか」
「えぇ、素っ気な」
「いやぁ、まぁ、光栄なことだと思ってね」
「……。あれ伊月照れてる?」
「酒に飲まれてるなよ六代目」
「いやまだそんな飲んでないから!」


 嘘照れてるの?見せて見せて、と腰を上げてわざわざ隣にやってきたカカシをどうにか「来なくていい」と押し退ける伊月は、未だ機嫌良さげに笑う彼を見ては息を吐く。
 暗部に居た頃は随分としけた顔をしていたが─理由を知っていたからこそそこを突くことはなかったが─、上忍師としてナルト達を生徒として持ち始めた頃からだろうか。あれから彼の表情は随分と穏やかなものになった。明るくもなったし、よく笑うようにもなった。
 昔から比較的自分の前ではありのままの姿をカカシは見せてくれていたが、あれから早六年が経った今、思うことは変わらない。


「?なに?」


 悲しい過去があった。無論、忍びの世界で生きていれば、悲しみは免れない。必ず一度は通る道で、そこを避けることは難しい。仲間を失い、恩師を失い、家族を失う。特段珍しい話でもないことは、カカシだって分かっているだろう。
 だがそれでも、苦しいものであることには変わりない。伊月だって苦しかった。仲間が死ぬことが、恩師が居なくなったことが、家族を失ったことが。自分の周りにあったあんなにも沢山の命が、手のひらから零れ落ち、指の隙間から伝っていく感覚は、未だに忘れることすらできない。

 それでも仲間が、恩師達が死ぬ思いをして守ったこの世界に希望を捨てたくはなかった。だから伊月は生きることを選んだ。同時にカカシの手を、彼が離すことはなかった。
 苦行だっただろうと思う。本当なら首を掻っ切って死にたかったはずだ。しかしそれを伊月はさせなかった。
 死んだら終わり。でも、生きていれば良かったと思えることだって、いつか絶対にやってくる。だから彼は言った。「生きることが辛くなって、理由が必要になったら、俺を理由にしたらいい」と。そう言って、カカシに生にしがみ付かせた。
 いつかなんて不確かな未来だ。それでも生きていて良かったと思える未来を、カカシには歩んで欲しかった。あの一言が彼を死というものから遠ざけたかどうかは分からない。しかし生きることに、彼は執着してくれた。あの大戦の中でも、最後の最後まで諦めることをしてくれなかった。


「良い顔になったな、カカシ」
「、なぁに、ようやく俺のところに嫁に来てくれる気になったの?」
「さてそろそろ帰るかなぁ」
「ねぇ!ねぇもうちょっとなんかないの反応!」
「早く靴履いてくんない?待ってるんだけど」
「お前の塩対応年々磨きかかってるよね!」


 もうほんと!六代目拗ねるよ本当に!と言いながら口布を上げてようやく靴を履き始めるカカシの姿を、伊月は近くの柱に凭れて待つ。なんだかんだ言いながらも、こうして彼の支度が整うまで帰らずに居るのだから、言葉に似合わず優しい気質を持っている。
 よっこいしょと歳を感じさせる一言を落としながら腰を上げたカカシを確認すれば、伊月は入口の方へと歩いていく。そのまま勘定場も通り過ぎて扉を引く姿に、カカシはちょっとちょっと!と彼の腕を掴んで引き止めた。


「会計済んでないでしょうよ」
「もうしたよ」
「へ?」
「さっきお前が手洗い行ってる間に」


 気になるんなら確認しておいでと話す伊月を見てから、左手に居る女性を見ればにっこり笑って「頂戴しております」と伝えられる。それには口布の向こうにある口は最早ぽかーんである。
 すると気付かないうちに掴んでいた手から力すらも抜けていたのだろう。ご馳走様でしたとさっさと店を後にする伊月に一人置いてけぼりを食らう六代目カカシは、店の外に居る彼の肩に手を置いてはその横顔を少し覗き込んだ。


「嫁に行こうか?」
「お前の頭には嫁のカテゴリーしかないの?」
「じゃあ婿に来る?」
「一緒だよ馬鹿」
「あー、馬鹿って言った」
「言ったよ」
「もっと他にない?」
「じゃあそろそろ執務室に帰ろうか」
「それじゃない感ある」
「これだ感ありまくり」


 どうせ途中で息抜きだ〜とか言って抜け出して来たからまだ残ってんでしょ。折角仕分けしてるっていうのに、と話す伊月は、このまま帰ろうよと駄々をこねるカカシの手を引いて執務室までの道のりを歩く。
 もしも本当に嫌なら、カカシも此処で手を振り払って瞬身で逃げればいいだけの話だ。しかしそれをせずにいるところを見ると、どうやら彼も彼であることを察し付いているらしい。だから浮かべる表情も駄々を捏ねるわりには柔らかいし、繋がる手を握り返して笑っている。


「ねぇ伊月」
「うん?」
「執務室着いたらさ、伊月が淹れてくれたあったかいお茶が飲みたいね」
「じゃあ飲みながらあと少し踏ん張るかな」
「ふふ、うん」


 なんだかんだ言いながらも、一人執務室に帰さず仕事を手伝ってくれる。溜まれば明日が大変になることは分かっているし、三日後には定期的に行われることになった五影会談が控えている。
 そこから考えるに、忙しい身であるカカシの仕事量を少しでも減らして、なるべく負担の少ない形で当日を迎えることが彼のためにもなると、伊月自身も考えているのだろう。
 六代目の側近やら懐刀、将又右腕とも言われている伊月だが、その遺憾の無さは恐らくこういった面も重々含まれているに違いない。それを思うと、本当に良い幼馴染であり、仲間であり、同期であり、そして腹心を持ったものだと感じずには居られなかった。



「ひとまずこの山は今日までの分ね」
「……ちょっと高いね」
「で、こっちは明日の午前中のうちに見てもらいたいもの。それでこっちのは午後の分。ファイリングして分けてるから、赤の重要度が高い方から処理して行って。参考文献が必要そうな物は用意してるから、言ってくれれば渡すよ。あとここに入れてる物は優先度は高くないけど、会談までにサラッと目くらいは通しておいた方が良い部類のものだから、認識だけしておいて。無理そうならこっちは俺が見るよ」
「はぁ〜〜仕事が出来るねぇ」
「そりゃあお前の背中を任されてるからねぇ、長いこと」
「、伊月〜」
「手招きしない」
 

 ついでに相手が火影と雖も容赦ないことも、合わせて此処に追記しておこうと、泣く泣くカカシは筆を手に取るのだった。


end.
title by エナメルさま



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