この星に来て1週間。
とても穏やかな星。
優しいこの星のプリンセスに、心強い守護戦士。
「ここは、とてもいい星ですね」
ファイターの淹れてくれた紅茶を飲みながらホッと一息つく。
メイカーはクッキーを用意し、ヒーラーは積んできた花を机に飾っていた。
火球も、ファイターが淹れた紅茶を一口飲む。
「特に、この星はとても花に溢れていて素敵です。幾つもの星を見てきましたが、こんなにも花に溢れている星は初めてです」
ファ「シルビア様は花が好きなんですか?」
「ええ、大好きです」
ヒ「何の花が好きなんですか?」
「そうですね…、沢山ありますが、今はこの星と同じ名前の金木犀が好きです。とてもいい香りがして優しい色…。まるで火球を表すような、優しい花。私、大好きです」
火「ふふ、嬉しいことを言ってくれますね、シルビア。私も、貴方の温かな光がとても大好きです。優しく周りを包むその抱擁の温かさ、まるで太陽のよう」
「まぁまぁ火球ったら、照れてしまいます」
火「本当のことですよ。ね、スターライツ」
メ「えぇ。シルビア様はとても温かな星の光をお持ちです」
メイカーは焼きたてのクッキーをお皿に広げ、机の真ん中に置く。
火「最初は、少し不安だったんですよ」
ヒ「不安、ですか?」
火「えぇ。貴方達は私を大切に想ってくれています。それはとても伝わってきます。しかし、どこか他の人とは一線を引くところがありましたね」
思い当たる節があるのか、うっと三人は目を逸らしたり、顔を逸らしたりする。
火「ふふ。でも、貴方達はシルビアに会って変わりました。前以上に、優しく、穏やかになりました。それがとても嬉しいのです」
ファ「プリンセス…」
火「ありがとうございます、シルビア」
「いいえ、私は何もしていません。元々、とても優しい方達なのです。初めて会った時から感じました。とてもとても、温かい星の光を持っていました。なので、きっと優しい方達なのだと思っていました」
ファイター、メイカー、ヒーラーの顔を順に見て、穏やかに笑う。
「話してみれば、もっとよく分かりました。プリンセス想いの、心強くそして心優しい戦士だと」
それに、とても親切にしてくれます。と、話すと恥ずかしかったのか3人は顔を赤く染めた。
ヒ「も、私たちの話はいいです!ほら、シルビア様、この花とても綺麗ですよ」
メ「こちらのクッキーも食べてみてください」
ファ「紅茶のお代わりは入りませんか、プリンセス、シルビア様?」
火「ふふ」
「ふふふ。まぁ綺麗なお花ね、まるでヒーラーさんの綺麗な髪の色のよう」
ヒ「もう!シルビア様!」
「このクッキーもメイカーさんの優しさを感じる味ですね」
メ「プ、プリンセス・シルビア…//!」
「ファイターさんの淹れてくれる紅茶はとても美味しいです。心がほっこりしますね」
ファ「そ、そんなこと…」
火「まぁまぁ、3人とも照れてしまって」
「あら、私は本当のことを言っただけですのに…」
ファ「タチが悪いです、シルビア様…//」
ますます照れてしまった3人を火球とシルビアは微笑ましく見ていた。
穏やかな時間が続き、楽しい毎日が過ぎていった。