「ゆ、め‥」

夢から覚めた俺は、ベッドの上にいた。
小鳥が外で囀ずる声と柔らかな日差しが、今が朝だとことを示している。


「、!」

花は枯れていた。

今日、綺麗に咲くはずだった花の花弁は落ちきっている。



「ありがとう。頑張って、足掻いてみるよ」

部屋にアザレアの香りが漂う。
風に揺れたカーテンの側に、一瞬だけ彼女が見えたのはきっと気のせいではなかっただろう。

君の分も精一杯生きるよ。だから、



もう少しだけ、見てて。



((アザレアの花言葉は))
((“貴方に愛される幸せ”))






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