幸い中の不幸




『‥報告は以上であります、萌江大佐!』

「ふーん、私がいない間にそんなことがあったの」

『大変だったよ』

「で、私にいうことは?」

『すみませんでした』

「別に謝る必要ないのに」

『え、じゃあ何を言わせたかったの!?』

カオス過ぎて最早地獄だったあの昼休み、萌江は学級委員だけの集まりに参加していてその場にいなかった
大変だね学級委員って
私も大変だったよ、いろんな意味で

っていうか、ただ私の反応を楽しんでただけかこんちくしょう!謝って損したわ


「でもなまえちゃんが連れていかれたときは、本当にびっくりしたよね」

私が一番びびったわ
ある意味公開処刑だったよ

『あー周りの視線が怖すぎて死ぬかと思った』

「人間そんなんじゃ死ねないわよ」

『えええええええ』

「あはは、雨雪さんって結構なまえちゃんのことからかうよね」

「趣味なの」

『趣味悪い!!』

あんたいつからそんなSになったの本当に楽しそうで怖いんだけども
まあ、見た目もキリッてしてるから若干それっぽいけどさ
クールでSで美人で学級委員で、とかまさに理想の女性だよね
大人の女、みたいな
あ、いや、Sは理想の大人かどうか知らんけども
とにかく萌江は美人さんでちょっと見た目は怖くて棘のある感じ

でも本当は優しくって、誰よりも思いやりのある人
なんだかんだで、さっきのこと心配してくれてるみたいだし

「何ニヤニヤしてるの」

『べっつにー』

「‥」

うわ、萌江が私のことをウジ虫を見るような目で見てるよ!酷い

とか思ってたら先生が入ってきた
あ、次LHRで席替えだっけ

「席替えはくじで決めるから順番にとってけー」

また窓際の後ろが良いなあ、なんて思いながらくじを引く
あと萌江の近くだったらもっと最高!

「じゃあ移動してー」


『わっ!私の後ろ萌江じゃん!よろしくね』

「はいはい、よろしく」

窓際の後ろだし今日はくじ運がいい日なんだね、嬉しい!!

「俺らも近いし、お前本当に運良いなっ!」

『は、』

「よろしくのう、みょうじ」

え、え、え!?
嘘でしょ前言撤回!!


前と隣の席は丸井くんと仁王くんでした




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□←丸井
■□←仁王
□←萌江

■はなまえちゃん
逃げ場がないなあこの席wwww