頼み事という名の命令





えーと、桑原くんでしょ、柳生くんでしょ、切原くんでしょ、丸井くん、仁王くんと柳くんに真田くんで幸村くん
よし、言えた噛まなかった私すごい

「覚えは良いみたいだね」

君たちいろいろと濃いからね!

「でも、俺たちを知らない奴なんて今時この学校じゃいないぜ?
いくら転校してきたばっかだとは言ってもよぃ」

いやいやいや無理でしょ!他のクラスの男児まで把握する余裕なんてない!

「俺とブンちゃんとは同じクラスなり」

『うっ‥』

それはあれだよ、喋ったことないし、うん
とはぐらかしといた
本当は赤髪と銀髪だから不良だと思って、知りたくなかったんだよね!なんて言えない
だってクラスの女の子たちに、テニス部ですごく強いんだよーって言われても不良みたいだし‥ん?待って、丸井くんと仁王くんがテニス部ってことは、

『あのさ、すごい今さらなんだけど‥』

「どうかなされましたか、みょうじさん」

『もしかして、みなさんテニス部だったりしちゃいますかね?』

「そうっすよ」

ですよねええええええええええ!!
やばいよやばいよこれは本当に冗談抜きにやばいよ
だってあのテニス部でしょ!?あのファンクラブまでもが作られている、ジャニーズみたいな集団テニス部でしょ!?
私の命、完全に削れてるじゃんかまずいぞこれは


「まさかだとは思うけどよ‥みょうじは俺たちがテニス部だって今気付いた、なんてことは」

「その確率93%」

たっか!!確立高いよ柳くん!まあ合ってるけどね!

「先輩、まじっすか‥」

『だってそんなことみんな一言も言ってないじゃん!』

「でも普通はわかるじゃろ」

わかるかボケ
っていうか後ろで笑い転げてないでよ、丸井くんと切原くん失礼だぞ私に
あ、真田くんが怒りに行った


『えーと、その、天下の立海テニス部さまが一体私に何の御用で‥?』

と言ったら幸村くんが笑っていた口許を一回閉じた
お前も笑ってたのか、くそう

「そうそう、今日はみょうじに頼みがあってね」

『‥頼み?』

嫌な予感がする
否、嫌な予感しかしない

「男子テニス部のマネージャーやれ」

『あれ、頼んでる?頼んでないよね』


ちょっとなにこの人!超命令なんですけど!




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