とんでもない暴君




「じゃあ、解散」

お疲れ様でしたー!とまさに運動部らしい挨拶をし、皆それぞれ仲の良い仲間た
ちと散らばった

さーて、私も帰ろうかな
そう思い、鞄を肩に掛けた
よし、このまま校門までダッシュしよう

「どこに行くのかな?」

『‥‥』

見 つ か っ た !
しかも腕をがっしりと掴まれてしまったから、逃げようにも逃げられない
そして幸村くん、笑ってるはずなのに目が笑ってないです

『どこって家に決まって、‥痛い痛い痛い!!ごめんなさいいいい!!』

幸村くん、見た目によらず力強すぎるんだけど!腕大丈夫かな

「マネなんだから、俺たちと帰るのが普通だろ?」

『私マネじゃな、痛い痛い!!』

なにこれ横暴すぎやしませんか!?
腕が骨ごと潰れそうなんですが!

「もちろん、一緒に帰るよね」

『わかったんで離してくださいお願いします』

「みょうじせんぱあああい!」

『ぅわあ!!』

とりあえず腕を失う危機は去ったので、一安心
とか思ってたら、後ろからの奇襲
一難去ってまたまた一難とはこのことか

『き、切原くん‥重い』

「先輩!先輩!明日の練習試合には来てくれるんスか!?」

あれ、重いって言ったのに伝わらなかった?!
どうしよう、しかもこの子超笑顔!

「赤也、みょうじが困っている。どいてやれ」

「わッ、すんません‥」

『あ、ありがとう柳くん』

「んで、どうなんだよぃ?」

「みょうじが次来る日は来週の月曜だよ」

『予定が入ってるんだ、ごめんね』

そう、まだ買わなければならないものが山のようにある
食料品とか、もうほとんどないし、なにより小物!ヘアゴムとか全然ない
でもそのかわり、お金はある
というより、ありすぎる
こんなにどうやって使うんだってくらい
口座はほぼ満杯状態
しかも月ごとに補充してくれるんだって、神様が


「そうなんすか‥残念っすね」

「でもまぁ、この先どうせ見ることになるし、関係ないよ」

「そうじゃき赤也、そんなに気を落とすな」

「助かります、みょうじさん」

‥ちょっと待って

『なんでマネやる前提なの!?』


結局最初から最後まで殺気しか感じませんでした


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休日入ります!




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