テニスは戦争






どおおおおん

『‥まじか』

なにこれ、私が今まで見てきたテニスと違うよ!
なにどおおおおんって!?なんで爆発音が聞こえてくるわけ!?
さっき幸村くんに
「テニス見たことある?」
って聞かれて、肯定したにも関わらずなんで見る羽目になるんだよとか思ってたら、まさかのこの状況
こんなん想像もしてなかったわ
ああああああ切原くんが飛んでったあああ
真田くんこっわああああああ力やっばああああああ

「どう?」

『‥予想以上に凄まじいです』

そしてこの状況できゃあきゃあ騒げる奥様方って本当に尊敬するいや、まじで
っていうか、なんで技とかあるの

皆普通のテニスしようよ

「じゃあ、次は俺と真田ね」

『真田くん、2回連続だけど大丈夫なの?』

だってあんなに切原くん吹き飛ばしてまたやるの!?さすがに疲れるでしょ!

「このぐらいでへばる奴はレギュラーにいらないよ」

怖!幸村くん怖!

でもそれぐらい皆すごいってことなんだよねきっと

「じゃあ俺、試合やってくるから、そこで見てろ」

『め、命令形!!』

幸村くんは微笑みながらコートの方に向かってしまった
これがまた綺麗だからむかつく


『‥あれ?』

柳くんが部室から大量のドリンクを持って出てきた
他にもタオルをやたらに持っている

なんで持ってるんだろう
練習は?なにをしているの?

‥もしかして、

「みょうじー」

『ッ、はい?!』

「俺、試合見てろって言ったよね?」

いやいやいや少しよそ見してただけですけど!
なんでそんなに怒ってるの、試合は!!?

「もう終わったよ」

『え』

なに言ってるのまだ数分しか経ってないよね、冗談は止そうよ

「冗談なんかじゃないよ、ほら」

幸村くんが指した延長上には、汗だくで倒れている真田くんがいた
さ、真田くんんんんんん!!
ちょっと待って、テニスってそんなにすぐ決着がつくようなスポーツじゃなかったよね!?
私が目を離していたあの数分間でいったいなにがあったの!

「企業秘密さ」


知りたかったらマネになりなよ、と言われたむかつく。


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見学終了!(*´∇`*)