アントニオ・ロペス




スポンサー企画の帰りだという彼の手からは、成る程美味しそうな匂いが漂ってくる。そんなゴツイ手をマジマジと見ていると、重く堅いその手で私達を守ってくれているのだという実感が急に込み上げてきて、堪らずそっと口付けた私に、彼はそんなに腹が減ってるのかと笑った
written by:彩都(@saito_Ag)[〜Auf die Hande kust die Achtung, 手なら尊敬]





おれはロックバイソンみたいな男になりたい。おれは背も低いし力もないし。毛が濃いのも羨ましい。彼の逞しい腕をぺたぺた触りながらそう呟いたら爆笑された。ひでぇ。手の皮膚も厚くて男らしい。悔しかったので手にキスしてやった。おれもこんな手になりたい
written by:耀子(@avenir_yohko)[〜Auf die Hande kust die Achtung, 手なら尊敬]





大柄の体に似つかわしくない、可愛らしい箱を手に現れたロペスさんが天使に見えた「そそれは今大人気洋菓子店オーヴォンの箱でわ!?」スポンサーから貰ったからお前にやるなんて言われ感極まり抱き着き唇押し付ければ超抵抗「デコは友情だから大丈夫!」「なんの話だ!!」
written by:彩都(@saito_Ag)[〜Freundschaft auf die offne Stirn, 額なら友情]





掠めるとかそんな可愛らしいものではない「…何のつもりだ」「別に?欲しかっただけ。ご馳走様、意外と柔らかいね」見上げると逞しい肩が上がったり下がったり。何をしたいの?と聞くと「抱きしめたい衝動と戦っている」…かわいい事言うじゃないの
written by:創(@hjm_0w0)[〜Sel'ge Liebe auf den Mund; 唇なら愛情]





路地裏に「よう、良い夜だな」男の声が響いた。緩慢な動きで尾を揺らし応える猫は、けれど眼差しだけは期待に満ちて、徐に差し出されたご馳走を見るや否や飛びついた。現金な反応に苦笑しつつ、馴染みのザラついた舌の感触を頬に受けた男は、こちらも満足げに笑った
written by:彩都(@saito_Ag)[〜Auf die Wange Wohlgefallen, 頬なら厚意]





「一体なんだ」怒ったみたいな顔のアントニオさんに、ボクはえへへと誤魔化した。いきなりだったから驚いてるんだろうなあ。「んとね、これ」渡した本は、お姉ちゃんの。ページを開いて指さすと、アントニオさんは頭をかいてそっぽを向いた。ボクのヒーローはてれやさん!
written by:くわた(@kuwacapu)[〜Aufs geschlosne Aug' die Sehnsucht, 瞼なら憧れ]





小さな体が脚へと体当たり。そのままよいしょよいしょと登ってきた。何処にそんな力があるのかと呆れ、腰にぶら下がった子供をひょいと持ち上げ、ちゅぅ、頬に口づけた。「いまの、なあに?」「お前が大好きだって事さ」「じゃあ、あんとにーがおよめさん?」おい…
written by:創(@hjm_0w0)[〜Auf die Wange Wohlgefallen, 頬なら厚意]





「何?」ツンケンしてあいつが俺を見る。着飾ることもしないで、一人で家族を支えてる。カリーナと同じ位の俺から見ればまだまだ子どもだ。手を触って吃驚した。カリーナの手と大違いだ。この手で、俺以上のことをしてる。「ちょ、何して…!」ばーか、応援してんだよ。
written by:はくさい(@DxxxxH)[〜Auf die Hande kust die Achtung, 手なら尊敬]





つけっぱなしのTVを消し、窮屈そうにソファーに横たわった彼の寝顔にゆっくりと近付く。僅かに開いた口から零れそうな唾液を、掬い上げる様に舌を伸ばし、唇を何度も啄む。そして、鼻をつまんで口を塞ぎカウントダウン。早く起きてよ待たせてごめんね、声が聞きたいんだ
written by:彩都(@saito_Ag)[〜Sel'ge Liebe auf den Mund; 唇なら愛情]





あの大きな掌で頭撫でて貰うってのは、いつもなら胸がいっぱいになる位幸せ感じる行為だけど、あんたの前で恰好つけたくて頑張ったのに崩されたんじゃ堪らない。掴んで引き寄せた手首に舌を這わせ、ゆっくり舐め上げて掌を軽く吸ってみせれば、耳まで真っ赤なあんたの顔
written by:彩都(@saito_Ag)[〜In die hohle Hand Verlangen, 掌なら懇願]





両腕を伸ばして米神に触れる。困惑顔と目が合えば、更に背伸びで頭掴んで引き下ろす。驚きぎゅっと瞑った瞼に唇を寄せれば、不意の感触に大柄な体がビクリと揺れた。今はまだ、こうでもしなければ触れる事さえ侭ならないけど、いつか追いつくから。せめて肩の高さまで
written by:彩都(@saito_Ag)[〜Aufs geschlosne Aug' die Sehnsucht, 瞼なら憧れ]





ドアを潜れば食事の良い匂いがしている、小気味良い包丁のリズミカルな音とキッチンに向かう後姿。お帰り!先にシャワー浴びといて、すぐできるから。その声に従ってバスルームへ向かいながら、満腹になったら幸せの意味を込めて頬にキスしてやろう。満足な日常に乾杯!
written by:うた(@mocokosuke)[〜Auf die Wange Wohlgefallen, 頬なら厚意]












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