嶺レン
私は23RTされたら、嶺レンの「オレたちは最初から終わってたよ」で始まるBL小説を書きます!d(`・ω・)b http://shindanmaker.com/321047
「オレたちは最初から終わってたよ」
視線は交わらなかった。彼の目は飲み終わったラムネのビー玉みたいで、何も映していないのに、その奥に何があるのか知りたくて、触れたくなる。壊したくなる。
おれたち、というのは誰と誰の事なのか。脈絡もなく吐き出されたそれに、どのような意味が含まれているのか。彼の表情からは全く読み取ることが出来ない。
「どしたのレンレン!いきなりシリアスモード?それって次のドラマかなんかの台詞?あ!わかった!お兄さんを練習相手にするつもりだな!ざーんねーん!嶺ちゃんはこれから次の現場へ移動しないとなんだよねん!」
何時もの調子ではぐらかす。
これ以上あの瞳を見てしまうときっと、壊してしまうという予感があった。
「聖川と蘭ちゃんがキスしてたんだ。」
やめろ、言うな。それ以上は。
「ぶっきーはきっと、もっと前から気づいてたよね?だから、蘭ちゃんの後輩ってだけなのに聖川に冷たかった。オレにも冷たかったのは、聖川との距離に満足して、関係を崩す事に臆病で、行動しないオレにイライラしてたんでしょう?」
あぁ、だから、そういうところが嫌いなんだよ。いつもみたいに、ぼくに何されても気にせず好意的に接してくるみたいに、 気付いてないフリしてればいいのに。
「自分と似てるから。」
完全に図星だ。わかっている。自分が最低な意気地なしなのも。大人気ないのも。
握り締めた拳が震えていた。ぼくは今きっと眉根が寄ってひどく歪んだ醜い顔をしている。もし目の前に鏡があったらその拳で割っているだろう。
「現状に満足して行動しない時点で、オレたちの恋は終わってたのさ」
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