おまけ


「おおお、ストーブ暖かい! なにこれうちのと違う!」

「いや、そんなに差は無いでしょ。ただの石油ストーブだよ」

「やっぱ北国だと格別ですね」

「意味わかんない」

「冷えた分、気持ちがいいってことですよ。そしてこうして飲むココアといったら!」

「大げさだよ」

「それもこれもイースと一緒だから特別なのです」

「……」

「あ、照れた」

「照れてない!」

「怒った!」

「怒って……あれ、そのストールどうしたの?」

「へ、なんで?」

「日本のものじゃないでしょ。それくらい僕にも分かる」

「そうなの? えへへ、実はね、君のお兄さんたちにもらったんだよ」

「えっ」

「昨日コペンハーゲンで会ったの。クリスマスプレゼントだって。ほら触ってみて、すっごいあったかいの! ……ってあれ、何変な顔してんの」

「別に。なんでもない」

「いや、なんか怒ってるでしょ」

「怒ってはないって。ただ……」

「ただ?」

「その、綾に一番に会ったのが僕じゃなかったんだって嫉妬しただけ。悪い?」

「……悪くないっ! あーもう大好きっ」

「うわ、だからやめて冷たいって」

「もう冷たくないでしょ!」

「そういう問題じゃないっ」





END

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