「ベトレイヤー、カレーライスにイチゴジャム必要ないからね」 「なんで分かったの!?」 場所は変わってシャニカの元。 いつもの如く、なぜか甘ったるい匂いが立ち込めている。 とりあえずそこはあまり気にせず、ロイはシャニカの持つナベを見た。 中に水は入っておらず、野菜とジャムのビンが入っている。 何故、カレーライスにイチゴジャムを入れるのか。 アレンジか。 でも普通リンゴや牛乳じゃないのか。 もしかして新種のアレンジなのか。 そんなの聞いた事もないがそうなのか。 いやでも何故イチゴジャムなのか。 何故イチゴじゃないのか。 何故ジャムなのか。 砂糖か。 でもそれなら普通に砂糖を入れればいいじゃないか。 ただ甘いものが食べたいだけじゃないのか。 ああそうなのか。 やっぱりコイツは甘党なのか。 そのおかげで僕らは苦しんでいるのか。 少し甘くするなら分かるが何故こんなにも甘くする必要があるのか。 どれだけコイツは甘党の道を極めればいいのk「お〜い?大丈夫かチビ助〜」 内心アンタのせいだ、と思いながらもシャニカの手からイチゴジャムを没収するロイ。 もちろんシャニカはそれに反発する訳で。 「あ!返せチビ助っ!」 「ちゃんとしたカレーライスも作れない奴がアレンジなんて早すぎる!!!」 「んに゙ゃあ゙あぁあぁぁあ!?」 突然の怒声にシャニカは飛び退くが、まだ諦めてはいないらしく、反論してきた。 「でも絶対イチゴジャム入れた方がおいしいって!」 「ベトレイヤーの言葉は信じられないんだよ!!」 「んなっ!?生意気ながきんちょめっ!!」 「3歳しか変わんないでしょ!!」 「3歳は大きいのよっ!」 「というか普通に料理出来ないのはアンタが甘党だからだよ!!」 「関係ないよ!」 「あるよ!甘党だから甘いもの入れるんでしょ!?」 「おいしいからいいの!!」 「よくないっ!!大体なんd『ドカーーーーーーンッッ』うわあっ!?」 二人が言い合いをしていると、突然どこからか爆音が聞こえてきた。 ―――エリィがいる方からだ。 「あの超不器用人間め…っ!ベトレイヤー、カレーライスに必要最低限の物しか使っちゃダメだからね!!」 「え?あ、うん」 走りながらそう伝えると、ロイは更にスピードを上げ、エリィの元へ向かった。 |