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 ってさー、普通ここでいい雰囲気になるとこじゃん!なのにあいつなんて言ったと思う?


 お付き合いさせてもらうにあたって両親にご挨拶をせねばならんな、なんてサナダが言い出した瞬間に頭突きを食らわしてしまった。何言ってんだこいつ、正気か。


「あほか!今時付き合ったくらいで挨拶するバカがどこにいるんだよ」
「バカではないぞ、大事なことだ」


ジェネレーションギャップ!


「年齢差もあるし、ご両親も心配なさるだろう。それとも、やはり俺ではいけないか」
「いけないわけないじゃん!ばかじゃねーの!しょ、紹介できないような人、好きになった覚えはないし!」


憎まれ口叩きまくりだけど、これがあたしの精一杯ってことをサナダはわかってるのかわかってないのか、目を細めて頭を撫でてくれた。髪の毛崩れんだろ、


「!」


キスされた。あたしも大概びっくりしてるけど、サナダ自身があたしよりびっくりしてる顔してるから、雰囲気も何もあったもんじゃないけど、「ぷっ、あはははは、サナダ、なにびっくりしてんだよ!」「お前がかわいいことばかりするから我慢がきかなくなってしまった」「いやそういうこと真顔でいうなよ恥ずかしいな」平常心を装っているつもりみたいだけど、耳が真っ赤で隠せてないサナダがなんだかかわいくて、キスされたし解禁ってことでいいよね、サナダの胸ぐらを掴んで唇を奪ってやった。


「あー!ちゅーしてる!」
「こら、みちゃいけません!」



ケーサツカンサナダ
しろこさんへ!
2015/10/28 ちしま