綾部と生首

あれ、これ、みょうじ先輩のフィギュアじゃないですか。よくできてますねー。
兵太夫が感心したように呟いた。当たり前だよ。僕が作ったんだから、
うわあ、りある!すごいですね、綾部先輩。
だってほんものだもん。僕が、きれいにきれいに、心をこめて、つくったものだもん。ほら、このうっとりとした表情。僕を見て、僕のことを思い、僕を思って死んだんだよ。あ、さわっちゃだめだよ。
、血、?
まだ乾いてないんだよ。完成まで、あと少しなんだけど。それと、みょうじは僕のものだよ。誰にも、誰にもあげないって。ぜったい、ぜーったい。


ちしま