へいちゅー 獄寺


私は獄寺くんのことが嫌いだ。ついでに言えば山本くんも京子ちゃんもハルちゃんも嫌いだ。だってずっとずっと私はツナのとなりにいたのに私のほうが生まれたころからツナと一緒にいたのに。みんなみんな、私からツナを離してしまう。中学生になってからあんまりしゃべらなくなっちゃったりお泊りもすることなくなっちゃって。だめつな、なんて呼ばれてたツナはちっともダメツナじゃなくなってどんどん先に成長していってしまった。おうちだってとなりなのに、部屋だってとなりだからいつでもこの窓は開けばツナの部屋にいけるのに鍵は永久封鎖。みんな、ツナが大好きででも私だって好きな気持ちは負けてないのに。いつの間にか私の身長を追い越したツナは以前とは比べられないくらい楽しそうに学校へ行くようになった。毎朝ツナを迎えに行くのは私の仕事だったのに。十代目、なんてうれしそうに尻尾ふって獄寺くんは嬉しそうにツナと学校への道を歩くのだ。つなよしの友達なんて、みんなきらいだ。死んじゃえ、!





ちしまふうろ
再発掘0526