driving dream 幸村
いつのまにかねちゃったみたい、ゆうえんちはたのしかったなあ!きらきらしためりーごーらんど、くるくるしておもしろいし、パパがおててふってくれるからわたしもぱぱあって手をふったらおっこちそうになっちゃって、ママがあわててだっこしなおしてくれたのがおかしかった。
まどのそとでびゅんびゅんけしきがとんでいって、赤いひかりがどんどんうしろにとんでく。
「じゅうたいしなくてよかったねえ」
ママのこえ、わたしがおきたのきがついてないみたい。せっかくだからねてるふり、しーちゃお!びゅうんびゅうん、ぴかぴか、きれいね。
「ああ もっと混むかとおもったけど」
パパの声はとうめいで、すごくすき。ママに言ったらママもすきなんだよおってわらってくれた。わたしとママはすきなものがにてるの。わたしがかわいいっていうとママもかわいいっていうし、ママがかわいいっていったのはわたしもかわいいって思うから。ふしぎねって笑ったりした。だから、ママがすきなパパはわたしもすきなパパ。
「きょうはたのしかったねえ」
「昔は電車でいったね」
「なつかしい」
パパとママはむかしもいったのかあ、むかしっていつだろう、わたしがうまれるずうっと前なのかなあ。おおきなトラックー。
「かわってなくてあんしんしちゃった」
「そうだね。メリーゴーランドでおちそうになるのもななくさ譲りだったね」
「なっ、あれは、しょうがなかったんだって」
ふふっ、ママもおちたのかあ!わたしとおそろい、!
「さちとななくさはよく似ているよ」
「ちょっと前までは精市似っていわれてたのに、さいきんよくいわれるの。女の子だもんねえ」
ママににてるって、いわれるの、よく。ちょっとうれしい。わらったところなんてそっくり、なんだって!おばあちゃんがいってた!でも、かみのけはパパににてる、って。深い深い海みたいな、色。わたし、ママに髪の毛あらってもらうときにいわれるんだけど、うれしいの。
「さちもおっきくなったね」
「あっというまにおおきくなるよ。すぐに小学校、中学校、」
「テニス部のマネージャーになったりして」
「まさか」
テニスぶ、って、たのしいんだろうなあ、っておもう。だってパパがつれてってくれるテニスコートでみてると、みんなわらってるんだもん。パパはボスみたいなかんじで、ばーん!ってもじゃもじゃをつぶしちゃうけど、すごおおくつよいんだよ。ママはパパの汗ふいてあげたり、わたしといっしょにおべんとうつくってもってってあげたり、のみものあげたり、する。せんぞくまねーじゃーだねっていってた。
「、ねむいんだろ、ねててもいいよ。着いたら起こすから」
「んーん、おきてるよー」
ママはすぐねむくなってねちゃうから、土曜日のお昼とか、ちょっと、つまらない。ソファでいっしょにお昼寝してると、いつのまにかタオルケットがかぶさってて、パパがコーヒーを飲んでたり、なんてことがよくあるの。ときどきママはいつのまにか起きてクッキーやいてる。おこしてくれればいいのに!わたしもつくりたかったーって言うと、クッキーをもうひとつ、べつなしゅるいのをいっしょにつくってくれた。パパがいれてくれたこうちゃでたべるのがすごおくおいしいんだから。あげないよ。
「ふふ、さちがよくねるところもななくさに似たのかもしれないね」
「そうかなあ、こどもだからよくねるんじゃないのかなあ」
いけないいけない、わらっちゃったらおきてるのがわかっちゃう。ママだってこども、ってことになっちゃうよ!ママもこども、わたしのほうがおとなだもん、。
「ふふっ、どうかな。さち、おきてたりしてね」
ばれちゃったかな、わたし、ねてるよ、目つぶってるよ、
「わたし、両親の話きいてるのすきだったなあ」
「そこもおんなじだ、でも、さちはねてるみたいだから、おこさないようにしなくちゃね」
「‥おはようっ」
パパはおみとうしだったみたいで、すこしわらいながらはんどるをみぎにまわした。なあんだ、おきたのきづいてたのかあー。
「おはよう、さち。おうちまでもうすこしだよ」
driving dream
こどものなまえはさち、にしました。しあわせになりますように。というかなかのひとのさちです。笑
ねてるふりして会話をきくのがすきでよくねたふりしてました
ちしまふうろ
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