9歳 何某、転職するってよA
薬師ノノウは孤児院の子どもたちを襲撃するとダンゾウに脅されて戦線に復帰したが、そのときカブトを根に取られたことを後になって知り、彼を根から解放することを条件にある男(カブト)暗殺任務についた、ということが原作から読み取れる情報である。わたしは年表を整理するとき、「きっとノノウはダンゾウを恨み、恐れているだろう」「本当は抗いたいが、力量も弱みも握られた状態でダンゾウに歯向かうことなどできないから嫌々任務に就いているんだろう」と考えていた。
彼女の口から吐露された根への気持ちは正直意外だった。あんなに理不尽な手段で戦線に戻され、そのまま口封じに殺されようとしていたのに、それでもまだダンゾウをそんな風に慕っているなんて、やっぱり洗脳されているんじゃないかとすら思った。ノノウほどのプロが言ってるんだからきっと根の仕事が木ノ葉を救ってきたんだろうし、その重要さはわたしに理解できないものだが、今大事なのは《ノノウが本当に根から翻意し、ダンゾウを裏切る気があるのかどうか》だ。
わたしが守りたい人は子どもじゃない、たった一人の大人だ。最終的には子どもも助かるかもしれないが、下手に事態が転んだらノノウや上層部たちが案じたとおり比較できない数の子どもが死ぬ。それでもただ一人の為に全部を滅茶苦茶にする覚悟があるのか知りたい。
幸い、ノノウの処理に手間取っている間に雲隠れとの関係が劇的に動く、ということは起きなかった。
――と言うより、日向カイにまで話が届いてる時点で、“動きそうなところはあらかた動いた後”って考えた方がいいだろうね。
今日はノノウ説得のための大事な日になるから、満を持してコゼツにアカデミーをサボってもらった。サボるという行為はたまにするから許される、使うタイミングを間違えてはいけない。
土から顔を出して息を吸いこむと、キンと冷たい湿った空気が肺に流れ込む。首をぐるりと回し辺りを見渡すと、土の表面が細い氷で押し上げられ、盛り上がり、霜柱ができていた。霜柱とは、地中の水分が毛細管現象によって地表にしみ出して柱状に凍結したもので、空気中の水分が結露し草木に降りる霜とは別の原理で生じる。耕された畑のような水を含んだ柔らかい土でよく見られるものだが、落ち葉の厚みが少ない山の中でもこうしてみることができる。
夏でも涼しい紫雲山脈の中腹だが、夜は氷点下まで冷え込む季節が来た。もう冬が近い。
「昨日すっごく寒かった」
隠れ家に入るやいなやコゼツが言った。洞穴の空気は淀んでいて、一晩中火を焚き続けていたような酸素の薄い匂いがする。「換気するよ!」と言って御簾をガリガリとずらして大きく扉をあけ放ち、換気扇代わりの穴のカバーを外すと、コゼツは外套の上から毛布を巻き付けて「寒い」と文句を言った。
「ノノウさん風邪ひいてないですか?」
ノノウは洗面器から顔を上げて頷いた。普段は近くの川から水を汲むのに使っている洗面器は、ノノウが顔を洗ったり身体を拭いたりするのに使ってもらおうと渡したものだ。
ノノウの羽織っている黒い外套は冬用の裏起毛というわけではなかったが、風を遮る硬い生地でつくられているように見えるので暖かいのかもしれない。焚火の傍には湯気がたつマグカップが二つ置かれていて、携帯用湯沸かし器が設置されている。二人でお茶を飲んだみたいだ。ノートの新しいページが開かれている。やっぱり、二人で夜に何を話しているのか気になるけど会話録を勝手に見るのは憚られる。
「えーっと、決めてきました。ノノウさんのアレについて」
少し換気をしたあと再び扉を閉め、三人で焚火を囲んで座って宣言した。ノノウはノートとペンの準備をしてわたしの顔を見て、そしてコゼツを見た。
「ノノウさんに全て話します。コゼツとも相談して決めました」
喋ってすぐに、わたしのお腹からω-11が顔を出し、ノノウとコゼツの間の床からもθ-2が顔を出した。ノノウは僅かに瞠目した。
それから、わたしたちは長い話をした。我々の目的は姉ユズリハの命を助けることにあること、今から四年後にうちは一族虐殺事件が起き、うちはに嫁いだユズリハは夫もろとも死ぬ運命にあること、それを阻止するために様々な手を考え、現状“うちは一族滅亡の夜”を回避するために行動していること、その事件はひとりのうちはの少年の手によって引き起こされ、全てが里上層部の指示であること。
ノノウは話の最中、殆ど表情を変えなかった。かつて木ノ葉の里を創設する礎となったうちは一族が三名を残して全滅すると知っても、眉一つ動かさなかったので、一瞬騙されたかと疑ったほどだ。しかし「うちはイタチはわたしと同い年で、同じ班で、平和を愛する優秀な忍ですが、うちはがクーデターを起こした後起こる未来を憂いて自らその任務を買って出ます。ダンゾウはイタチがそれを選択するよう仕向けたのだと思います」と話すと、なにも言わずに目を閉じた。
「上役の考え方すべてを否定したい気持ちはありません。私もほかの人と同じように平和が好きだし、戦争が終わったばかりで内部抗争などしたくない気持ちはわかります。でも、うちは一族がうちは一族である、という理由で差別され挙句の果てに殺されるのは、正真正銘一部の隙もなく正当性がなく、“争いの火だねになるなら排除すればいい”という結論に落ち着くのは、里内政治を任された者として自らの責任能力を他者に転嫁しているだけの怠慢です。また、“それ”を自らの手で行うのではなく、一族内部の子どもに押し付け、まるで自発的であるかのように誘導する行いも卑劣極まりない。この件について、国家転覆の容疑があるうちは側が“クーデター”という悪手を取ったのは誤った選択だと言わざるを得ませんが、それに対して里も誤った選択を取ることの言い訳にはなりません」
「私は、故あってこれから起こることについてほぼ確かな情報を持っていますが、知らないことの方が多い状態です。うちはが起こそうとしているクーデターの詳細も殆ど分からず、だからこそまだ取り返しがつく段階だと思っています」
「最後まで平和的解決を諦めないつもりですが、いざとなったら姉だけでも助けるかもしれない。私はダンゾウを殺すことも視野に入れているし、根の忍も計画の支障になるなら敵になります。それでも、私たちにはあなたの力が必要です」
ノノウはわたしから少し視線を外して、わたしの手元あたりを見ていた。御簾の隙間から零れる青白い朝日が小麦色の髪をときおり金色に輝かせ、たまに細くたなびいた。
「力を貸してください。お願いします」
ノノウは暫く黙った後、ペンを取った。
『あなたの目的に賛同する』
『ただ、一つ条件がある』
「なんですか?」
『わたしはカブトを根から解放し、孤児院とあの人のパイプを絶ちたい』
ノノウは顔を上げた。薄い瞼の下でビー玉のように透き通った瞳は、どうやら光の加減によって色を変えるようで、今は瑞々しい玉露に似ている。
『わたしの目的にも手を貸すか?』
「……わかりました。取引ですね」
カブトについて知ってることは少ない上、こちらの世界で殆どその行動を調べたことがないが、一応戦後まで生き残っているので出番は多い。ノノウに提供できる情報も多いだろう。
わたしは少し格好つけて口の端を微かに吊り上げ笑って見せたが、眉根はしっかりと緊張し不安を示していたので奇妙な表情になった。ノノウに手を差し出して握手を求めた。
「わたしはユズリハのため、ノノウさんはカブトのため……手を組みましょう」
ノノウは頷き、わたしより大きく滑らかな手で握り返した。
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「――というわけで、柱間のような、里上層部とうちは一族の両方が耳を傾けざるを得ないような影響力のある人を呼び出して、両者がおとなしく席について話し合えるような場を設けてもらえないかって考えたんですよね」
ひとまずわたしたちの作戦をあらかた説明すると、ノノウはさっそくペンを取ってノートに書いた。
『現状は理解した』
『対策の話をする前に一つ確認、あなたは何故それが起こると知っている?本当に確かな情報なのか?』
来ると分かっていた質問だ。一呼吸付き唇を舐めた。
「それボクも知りたい」
「ボクも〜〜〜!」
ノノウが、コゼツも知らないのか?どういうことだ?とばかりにわたしを見た。
「説明が難しいんですけど……、わたしはこことは違う世界から来た人間なんです。そこではこの世界のことが書物に記されていて……歴史本みたいなものです……わたしはその記憶を持ったままこの身体で生まれました。だから見た目は子ども、頭脳は大人って感じで」
「結婚式出たことあるって言ってたもんね」
「レモンサワーもタコワサも好きだって言うし」コゼツたちが茶化す。
『なぜそんなことが起きた?時空間忍術?』
「何故こうなったかは分かりません。前の世界で死んだわけでもないから、いずれ元の世界に帰りたいと思っています」
ノノウの言う通り、なぜこうなったか分からない以上元の世界に帰る手がかりは時空間忍術以外にないと思われる。原作終盤や続編BORUTOでの忍術の発展を見る限り、空間を移動する忍術にはこちらの想像もつかないとんでもチャクラシステムが隠れている可能性は十分ある。
「ボクずっとタイムスリップしてきたんだと思ってたのに〜」コゼツが悔しそうに言った。
「でもアルファとベータは、タイムスリップなら忍術が拙いのはおかしいって言ってたな」
「ぼくはもっとずーっと後の人だと思ってた。百年後くらいの人」
「ボクは逆、マダラのことも知った風だったから60年前くらいに死んだなんだろうって」
ω-11やθ-2も口々に言った。ノノウは不思議そうに彼らの顔を見ている。
α、βは殆どコゼツネットワークに顔を出さないが、コゼツ別個体ズが生まれた当初から里や家の周りを見張ってくれているベテランである。とりあえずコゼツはわたしをもっと未来の人だと思っていたそうだ。
「ま、どんな理由かはともかくサエの知識に間違いないはないよ」
コゼツが言った。
「サエはミナトの死も九尾の襲来も全て当てた。それにボクの正体も……アンタのことだって知ってる奴がどれほどいる?」
『あなたの正体?』
「その話するともっと長くなるから簡単にまとめると、ボクは神樹のうんこで無限月読の犠牲者だった元人間なんだ」
「今その話しちゃう?わけわかんなくなるでしょ!」
『??』
「ほらぁ〜!」
コゼツが、だからね〜と言ってノートにカグヤや黒ゼツやマダラの勘略図を描き始めた。
しばらく、ノノウが質問してわたしやコゼツが答えて、というやりとりを続けているうちに外から差し込む影が動いて昼になった。コゼツに水を汲みに行ってもらって、それを火にかけ煮沸消毒してお茶を煮だし、ユキに持たされた弁当を二つわたしとコゼツの前に置いて、ノノウのマグカップには牛乳を注いで蜜柑を二つを手渡した。
「新鮮なビタミンとカルシウムです。なかなか摂れないと思って」
ノノウはニッコリ微笑んで、ノートに『ありがとう』と書いた。
「ぼくも牛乳飲む」
「ん」
「サエは飲まないの?」
「わたしはいーや」
「ぼくも飲む」
「あんたは要らないでしょ」
「じゃあ潜っとこ〜……」
ω-11とθ-2はズズズズ、とそれぞれ中に潜っていった。『彼らは分身?』「そんな感じだね」『今まで見たことも感じたこともない気配がする』「ぼくのは特別なんだ。悪いけどしばらくはアンタの中にも入れさせてもらうよ」……いつもそうだけど、コゼツはノノウにも当然のようにため口を使っている。
ノノウの咥内は虫歯になりやすそうなので、あまり口の中に残らないような果物を選んだ。だって、わたしとコゼツだけ弁当食べててノノウには手持ちの兵糧丸しかない、ってことになったらちょっと居心地が悪い。
「あ、甘い卵焼きだ。ぼくこれ好き」
コゼツがお弁当箱の中から卵焼きを箸で掴んで食べる。わたしはニラとかネギとか入ってるしょっぱい卵焼きの方が好きだ。ノノウは兵糧丸を飲みながらわたしたちの弁当を見ている。食べたいのだろうか。
「卵焼きも飲み込めるなら、持ってきますよ。勿論、もうあなたを信用すると決めたので監禁は解きますが……里には入れないですよね?」
ノノウは頷いた。木ノ葉に忍は里の結界班にチャクラを登録されるので、無断で結界を抜けると特定される。
するとノノウは食べるのを中断し、何か長い文章をノートに書き始めた。ノートがあるとはいえやはり喋れないのはやりにくい。手話覚えるか。
――ボクらが中に入れば念話で話せるよ。
――あっっっそっか!!すごいよイレブン!
――すごいのはそいつじゃなくてぼくなんだけど〜。
これは画期的だ。むしろ何故今まで思い至らなかったんだろうってくらいに便利だ。やっぱりコゼツたちは本当に優秀だ、これぞ木ノ葉のネット環境だと改めて感動して、ノノウに「コゼツを中に入れれば会話できますよ!」言おうとしたのと同時にノノウがノートをわたしたちに見せた。
第三次忍界大戦直前に、諜報及び暗殺目的の長期潜入任務に赴いた。わたしが潜入したのは木ノ葉のとあるスリーマンセルで、ターゲットが所属する部隊は風との国境付近で報告された不審な地雷工作を破壊し情報を持ち帰るという任務を請け負った。任務の最中砂の忍とぶつかり、負傷者が出て、後発部隊と交代の形で撤退することになった。その最中大きな砂嵐に見舞われた。
わたしが医療忍術を使えるということは伏せていた。本来の医療要員が必至で治療したが、岩陰に隠れやりすごす間に負傷者は出血がもとで亡くなった。そのとき、後発部隊から渡された弁当のことを班長が思い出し、全員に食べるよう促した。
その弁当は、後発部隊が我々を労う目的で近くの宿から買ってきたもので、交代の際渡された。兵糧丸も十分残っていたし、戦場で弁当を食うなどのんきなものだとわたしは思った。それに、一人とても取り乱していた忍がいたので、余計に弁当など食べられないのではないかと考えていた。
そのとき、遺体のそばで弁当を食べはじめた一人が静かに涙を流した。そのとき彼が箸でつまんで口に入れたのが卵焼きだった。彼はわたしを見て、泣きながら「お前も食べな」と言って箸を手に持たせた。班で一番年下の下忍という肩書だったから、気を遣ったのだと思う。当時は子どもだったから、こいつは忍失格だ、と思いながらその男を暗殺した。あなたたちの卵焼きを見て、わたしが食べたはじめての手作り弁当のことを思い出していた。
わたしとコゼツがそれを読む間に、ノノウは蜜柑の皮をメリメリ剥がしてひと房ずつ口に放り込んだ。
「あの………………ちょっと…………………」
「ノノウのやつ、サエを篭絡しようとしてる……」
ついつい目が潤むのを我慢して、「それはどんなお弁当だったんですか?」と聞くと、ノノウは『卵焼き、焼き魚、梅干しのお握り』と書いた。
「手作りのお弁当、美味しいですよね」
ノノウは軽く笑った。今日ユキに用意してもらった弁当には、野沢菜の混ぜご飯と梅干、卵焼き、肉じゃがが入っている。野沢菜の混ぜご飯大好き。
あのコゼツすらあまり茶化しようがない話がぶっこまれて神妙な空気になったので、わたしも自分の弁当エピソードを話すことにした。
――中学生の頃、県外の有名進学塾にわたしを入れていずれ一流難関大学に進学させようと思った母親は、ゲームも漫画も全て禁止してテストの結果を求めた。わたしは勉強そのものは嫌いじゃなかったが、毎日九時ごろ帰ってくるのに帰宅するや否やつきっきりで勉強を教えて、携帯電話もゲーム機も洋服も一切買わせてくれない姿勢に反発し、ある日大げんかになった。昔から放任主義で少し寂しく思っていたのに、中学に上がった途端勉強のことだけ関与されるのが嫌だった。そういうわたしと母親の関係に見て見ぬふりをする父親も大嫌いだった。
喧嘩の最中、部活で使っていたラケットを床にたたきつけ、母親に投げた。つま先から頭のてっぺんまで突き抜けるような怒りに身を任せて、そのまま手あたり次第に近くにあったものを投げようとして、ちょうど、一ヵ月洗っていなかった弁当箱を見つけた。母親が、ふと眉をひそめたが、そのまま投げた。廊下に、腐って溶けて黴まみれになったじゃがいもの肉片や米粒なんかが舞い散り、真っ黒に黴が生えた空の弁当箱が音を立てて落ちた。それを見た瞬間二人とも静まり返った。
「――というわけで、一ヵ月洗っていない弁当箱の中身やっばくて!」
「最低だね」
『その後どうなったの?』
「仲直りしました……えへへ」
たとえば中学校は“アカデミー”にして高校は“アカデミー2”、大学は“アカデミー・改”に変換するなど各所に脚色を加えた話が終わるとノノウは困ったように眉を潜め、コゼツは「は?」みたいな顔でこっちを見た。
――サエ、ユキに弁当投げたこともホウキ投げたこともないだろ。
――まあまあ……。
本当の親とはみんな大抵こんな感じの思春期を過ごしているはずだ。
お弁当を食べ終わると、中身がまた腐海の森になる前に弁当箱を洗いに沢に降りた。コゼツには水を汲んできてもらったから、今度はわたしの番。ついでにまた水を汲んで煮沸して、お茶を淹れた。
ノノウにはコゼツ別個体ズのうちω-12が入ることになった。会話が楽になるとか、遠くにいてもいつでも話せる、というメリットを提示すると、少し渋っていたノノウも最終的には受諾した。
――すごい、本当に念じるだけで話ができる。
「すごいだろ〜〜ボクの力だ」
「フリーなヤツなあと何体残ってるんだっけ」
「ノノウのを入れて3体。それ以外は作らないと出ないなあ」
コゼツが別個体を後どれだけ作れるのか分からないので、無駄撃ちはできない。
あと3体……多いように思えて案外少ない。
――あの話を知っているのはあなたたちだけ?
「はい。あっちなみにチーム名は“夜の葦”っていいます!」
「チームふたり」
「チーム三人じゃん」
フフン、どうだかっこいいだろう。悪の組織みたいだろう?改めて名乗るとちょっと恥ずかしいけど……そんな気持ちを込めてノノウを見ると、彼女は弾かれたようにノートにペンを走らせた。
『夜の葦?』
「えっ、よく漢字まで分かりましたね!」
「ノノウ、“ダサッ”て顔してる」
「ねえなんでそういうこと言うの?ノノウさん、組織名変じゃないですよね?」
ノノウは顎に手を当て、胡坐をかいていた足を組み替えた。きりりと鋭い輪郭に囲われた琥珀色の眼光がわたしを捉えた。
――組織の名前は“夜”だと思っていた。
「え」
「おっと?」