※かなり暗いです。悲恋。染アツ表現アリ
○月×日 晴れ
今日から日記をつけます。
なぜ今日からかというと、僕は今日大切な秘密を親友に話したからです。
親友というのは染岡くんで、秘密というのは、アツヤのことです。
僕のなかのアツヤは、ただの二重人格なんかじゃありません。
本当に吹雪アツヤの人格なのです。
なぜなら僕が知り得ない、アツヤのことを沢山いえたからです。
今までこれを話したら、みんな困った顔をしたり笑ったりしました。
でも染岡くんは違いました。真剣に聞いて、きちんと信じてくれました。
すごく嬉しかった。
この嬉しい気持ちを忘れないようにするには、どうしたらいいかと沢山考えました。
日記を書こうと決めた理由です。
これから毎日嬉しかったことを書き留めていきます。
○月×日 晴れ
アツヤには、この日記のことは秘密です。
長い間二人でひとつの身体を共有していたから、僕達はお互いの意識を遮断するすべを身につけました。
理屈はわからないけど、プライバシーは大切だと思うから調度いい。
アツヤが染岡くんと沢山話をしたと うれしそうに話していました。
なんだか僕まで嬉しい。
○月×日 くもり
今日は練習がお休みなので、染岡くんと遊びにいきました。
秘密をはなしてから わりとアツヤにゆずっていたので、染岡くんと長く話すのは久しぶりです。
少し緊張したけど楽しかった。
○月×日 晴れ
アツヤが急に真剣に話し掛けてきました。
どうやらアツヤは、染岡くんのことが好きになったみたいです。
聞いたら割と前から好きだったと言っていました。
実は僕も染岡くんが好きだったけれど、おなじくらいアツヤも好きなので素直に応援することに決めました。
アツヤはいままで僕を支えてくれたもの。
これからはアツヤが幸せになる番だと思う。
なんだか忙しくなりそうです。
○月×日 雨
染岡くんに呼び止められて、アツヤと付き合うことになったと聞かされました。アツヤは恥ずかしくて自分でいえないと言っていたそうです。しょうがない弟です。
染岡くんは、これからお前にはなにかと迷惑かけるかもしれねえけど…と申し訳なさそうに言っていました。
僕は失恋した気持ちより、アツヤの幸せがうれしかったので大丈夫だと笑いました。本当です。
よかったねアツヤ。
○月×日 雨
昨日から降り続いた雨で練習が中止になりました。
アツヤが染岡くんと会うから今日は譲ってくれとお願いしてきたので、僕の今日の感想は得にありません。
起きて気づいたら夜だった感じです。
あ、でも晩御飯のハンバーグはおいしかった。
○月×日 晴れ
今日は練習だけでした。
○月×日
幸せなこと書こうとはじめた日記だけど、僕の毎日はここのところ練習だけです。
アツヤが何度も平謝りしてたけど、さほど気にはしてないのでなんだかおかしかった。
ラブラブだなぁ。
おなじ身体なので変な感じです。
○月×日 晴れ
キャラバンに猫があそびにきて可愛かった。
○月×日 くもり
なんだか最近調子がわるいです。風邪かな?
突然目眩がしたりして困る。
アツヤにも迷惑がかかるから治さなきゃ。
○月×日 くもり
どんよりした天気がつづきます。少し気持ちも曇りがちです。
染岡くんと久しぶりに話しました。たまには僕とゆっくり話したいと笑う染岡くんに、ちょっとだけ切なくなりました。
はなしてる途中にまた目眩がして心配をかけてしまいました。
申し訳なくて、僕はすぐアツヤにかわってあげたけど、その夜アツヤに、染岡が落ち込んでたぞ!と叱られました。
よかれと思ったんだけど裏目にでちゃった。
ごめんよ染岡くん
○月×日 はれ
本当に調子がわるい。アツヤに代わってもらうことが最近増えてきた。
○月×日 はれ
今日、食事中に急に身体が言うことをきかなくなった。ほんの少しだったけれど 何かがおかしい。
○月×日 はれ
アツヤが異変に感づいた。色々聞かれたから最近調子が悪いと答えたら、アツヤにはおなじ症状はでてないと言われた。
とても嫌な感じがした。
アツヤと話すのを控えよう。
○月×日 あめ
染岡くんに呼び止められた。ひどい顔をしていると心配された。
アツヤが話し掛けてくるのは全部聞こえない振りをした。
○月×日 はれ
僕が表に出るのは朝と夜のほんのすこしにした。すごくきつい…
気持ち視界が霞んで見える。
○月×日
夕飯を久しぶりに「士郎」として食べたら味がしなかった。
アツヤには言えない。
○月×日
アツヤが話し掛けてくる。僕は答えない
○月×日
染岡くんがきた。なにか言っていたけど頭にはいってこなかった。
○月×日
アツヤがなにかいってる。
○月×日
○月×日
○月×日
今日はすこし調子がいい。
今日は僕の誕生日だ
○月×日
昨日みんなからプレゼントを貰ったみたい。
すぐにアツヤにかわったから中身がわからないけど、全部アツヤにあげる。
○月×日
日記をつけるのも大変になってきた。時間がない
○月×日
アツヤと染岡くんと話しをした
○月×日
もうすぐ僕は消えるかもしれない。
アツヤに僕は必要ない。染岡くんにも必要ない。
○月×日
アツヤが泣いてる
○月×日
○月×日
○月×日
○月×日
二重人格って治療して消えたら死ぬってことかな
じゃあ僕はもうすぐ死ぬ
○月×日
○月×日
○月×日
あつやとはなした。しあわせになってね といった。あつやのことばはきこえなかった
そめおかくんにあいたい
○月×日
○月×日
○月×日
そめおかくんにあいにいった。まっさおなかおをしたぼくをそめおかくんがだきしめた。
そめおかくんはきづいてる
○月×日
ないた
○月×日
○月×日
○月×日
さよなら
アツヤ
いままでありがとう