ピンポーン

『はい』

「あ、ブン太?来たよー」

『おー、鍵開いてるから勝手に入って来いよ』

「わかった。お邪魔しまーす」

がちゃ

「やっほ、ブン太あけまし、て……え?」

「あけおめしくよろー!あ、なにもってんの?菓子?菓子?」

「ぎゃ!ちょ、飛びかかってこないで!てか、え、ちょ、うそ、マジでブン太なわけ?」

「避けんなよぃ!俺以外に誰だっつーんだよ」

「いや、だっていくらなんでも…太り過ぎでしょ」

「うっせーばか!太くねぇよ!」

「鏡見てないの!?現実逃避すんな!」

「見てるし!毎年こんなもんだし!」

「幸村くんに干されろ!」

「お、お、お、お前えげつないこと言うなよ…!」

「とにかく!それ以上肥やしたら私まで被害受けそうだから、これは私が持って帰るね」

「な、置いてけよ!」

「絶対食べるじゃん。絶対じゃん」

「食べねぇよ!俺を信じろ!」

「…本当に?弟くんたちとご両親に渡してよ?」

「まかせろ!」

なんていう言葉を信じた私が馬鹿でした。二日後にあった部活で幸村くんに絞られたブン太は私が渡した手土産を食べたとゲロり、新学期早々私は魔王様からヘッドロックを決められました。マジあのブタ潰す。



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