真田、と隣の席である彼の名前を呼べばこちらに顔を向けてくれる。やっぱり真田はいい。だって幸村だったら笑顔で邪魔すんなオーラを撒き散らすし、ブン太はこっち見た途端お菓子要求するでしょ(だから太るのよ!)、仁王は無視かぼーっとしてるか、柳は嫌そうな顔を隠そうともしないだろうし、あとジャッカルと柳生は困り顔でこっち向いてくれるかな(めんどくさいけど無視出来ない、って感じ?)。 「手、出して」 「なぜだ」 「いいからー。あー、そうじゃなくて、こう」 掌を見せるように出してきた手を掴み、私に突き出すような形にした。真田の頭の上にクエスチョンマークが見える気がする。 「なにがした、」 「わーやっぱ大きいね」 「………」 「あれ、真田?」 彼の手に自分の手を重ねて感想を漏らせば、真田が固まった。瞬きもしないんだけど。じ、と見ていたら真田の顔が赤く染まってきた。ああ、恥ずかしいのか。 「たたたたたたるんどる!!」 「えー」 老け顔なのに初なんだよねー。そういうところがいいんだけど。あ、幸村がこっち見てにやにやしてる。てかなんでいるの……まあいいか、幸村だもん(それで納得出来るのが怖い)。とりあえず絶対あとで真田はからかわれるんだろうな。どんまい! --- title:確かに恋だった |