これの続き …転校生って休み時間に質問されたりするものじゃないの?私の周りには誰もいない(跡部くんは横で足組んでボーッとしてるけど)。なんでだろ?もしかして私の勘違いなのかなあ…。それとも皆シャイとか?悶々と悩んでいると、 「跡部さん」 「おう、日吉じゃねぇか。どうした」 なんとなく顔を上げてみた。………!! 「きの、」 「それ以上言ってみろ。殴りますよ」 「!」 サッと両手で口を塞ぐ。怒られた。きのこって言おうとしたのわかったのかな。…あ、自覚あり? 「…なんですかこの失礼な人」 「転校生の、」 「みょうじなまえでっす!」 「「………」」 跡部くんの言葉を遮る。自分の名前ぐらい自分で言えるよ! 「……で、何か用か日吉」 「……今日の部活少し遅れます、との報告に」 「ああ、わかった」 「あっれ、私スルー?」 泣いちゃうよ?ねえ! 「では跡部部長、これで」 「おう、じゃあな」 きのこくんは踵を返して歩きだす。ちょっと、ちょっとちょっと待ってよ! 「ちょ、君!」 「……………なんですか」 うわ、物凄い嫌な顔されて振り返られた。なまえちゃんショック! 「なま、名前教えて!」 「……日吉若です」 「!日吉くん、またね!」 そう言ってひらひら手を振れば少し笑って日吉くんは手を上げて去っていった。か、かわいい! 「跡部くん!あの子私にちょうだい!」 「は?」 ツンデレで年下で敬語だよ!ヤバいヤバい! 「ね、お願い!」 「無理に決まってんだろ!」 「別に跡部くんのものじゃないでしょ?あ、もしかしてフラグたってたり!?それなら仕方ないね、どっちが攻め!?」 「黙れ!!」 私は諦めないからね!待ってて日吉くん! --- title:確かに恋だった |