あの後とりあえず一応検査ということになって、今診察室で謙也パパと向かい合っているところ。謙也は私の後ろで椅子に座って待機。

「じゃあここに座ってやー。見たところ外傷もないからすぐ終わると思うしリラックスリラックス」

一通り終わって次は頭。服まくってとか言われなくてよかった…!さすがに男の子いる場でそんなことしないか。もみもみと頭をマッサージのように触る謙也パパ。

「んん!?これは…!」
「え?」
「なんや、なんかあったんか!?」

謙也パパの言葉に慌てて立ちたがる謙也。いやん素敵、って馬鹿言ってる場合じゃない。なにかまずいことでもあったのかな…。

「たんこぶや」
「「は」」

語尾に星マークがつきそうなほど軽く言い放たれた言葉に思わず口から息が抜けた謙也と私。そんな私たちが面白かったのか謙也パパが笑いだした。

「はっはっはっ!母さん、二人の顔見てえや!」
「ちょっとお父さん冗談がすぎるで。でもまあおもろいなあ、ふふふ」

咎めながら謙也ママも笑いだして収集がつかなくなった。そんな二人に呆れて謙也は「行こか」と行って私を連れ出した。






「飲みもんと氷持ってくるわ。適当にその辺座っとってくれる?」

その言葉にこくり、と首を縦に振る。通されたのは誰かの部屋。まあ十中八九謙也の部屋だろうけど。謙也の、部屋。私本当にあの謙也の部屋にいるんだ。今更緊張してきた。部屋の隅に正座して座る。

「遅なってすまん、ってうわ!」

私を見て驚く謙也。ちょっと傷つく。彼は苦笑しながら「そんな隅っこにおらんでええよ、こっち座り」と、机を挟んだ謙也の前に座布団を置いてくれた。おずおずとそこに座ると謙也は私に氷を渡したところで口を開いた。

「で、自分何者なん?」




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -