立海の福山と佐藤は?と思ったがきっと幸村たちから真実を告げてあるのだろう。そういえば真田が食事中は必要のない会話をしないというルールを作っていたな。普段動物園かと思うほどうるさい立海が静かな謎がようやく解けた。不安そうにこちらを見てくる赤也と目が合う。全く可愛い後輩だ。しかし反応するわけにもいかないので無視。私のほうを見ている赤也に気づいた柳が彼の頭を叩いた。

「今日の予定を説明する」

榊が立ち上がって全員の顔を確認しながら言った。箸を置き、榊に注目する。

「このあと九時から練習を開始。各学校で一セットマッチの総当たり戦を行う。スコアは氷帝を神崎、みょうじは立海、青学を竜崎先生、お願いします。午後からはそのスコアを参考にグループに分け、その中で今度は三セットマッチの総当たりをする。平部員については五人で固まってもらう。以上だ」

食事を済ませた者から行ってよし!の言葉にほとんどが席を立ち上がる。残っているのは私、大石、芥川…そして神崎。神崎は食べ終えているようだが。芥川の皿を盗み見た。ほとんど手がつけられていない。

「ジローどうしたの?昨日も全然食べてなかったよね、体調悪い?大丈夫…?」
「………うん」

神崎の言葉に芥川は俯いた。芥川もそろそろ限界か。食欲がないのもストレスからだろう。皿を片付け、待っていてくれた大石と食堂を後にする。もう少しの辛抱だ。





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