あの後部屋に戻ってみると二人はすでにいなかった。越前が私の部屋に辿り着いたのはきっと偶然。まあ助けてくれたのは昼間のあの発言からか。ふう、と口から息を吐く。ああ、そういえばまだここの内装把握出来てないんだった。かばんから榊にもらったプリントを取り出し、ベッドに広げる。

「無駄に広いな…」

まず五階建てでエントランスから最上階まで吹き抜け。一階には応接間、食堂、キッチン。二階がトレーニングルーム、休憩所、医務室。三階に浴場とサウナ。四、五階が客室か。で、四階は選手、五階がマネージャーと監督の部屋ね。そして私の部屋が東端で神崎が西端。とりあえず建物はこんなところか。

「外は…もうめんどくさいからいいかな。とりあえず死角になりそうなとこだけわかってれば大丈夫でしょ」

あとは成り行きだ。明日は確か六時から朝練、七時半に朝食だったはず。ドリンクは…どうしようかな。少なくとも氷帝のは神崎がやるだろう。青学は…まあ適当に作っといて要求されたら渡すことにしよう。時計に目をやる。二十三時、けっこういい時間。明日に備えて眠りに着くことにした。





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