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「ねね、しりとりしようよ!」
「面倒臭い」
久しぶりに彼氏の家に来たはいいが、基本彼はあまり喋らない。確かにこうして2人でのんびりとしている時間も良いのだけれど、どうせなら何か一緒に遊んだりしたいものだ。そこで思いついたのが、しりとりである。まあ、即答で拒否されたけれど
「じゃあ、あたしからね!イルミの"ミ"」
「ミカン」
「…じゃあ、ゾルディックの"ク"」
「くじ運」
「……じゃあ、キルアの"ア"」
「揚げパン」
「………ミルキの"キ"」
「キリン」
「…………カルトの"ト"」
「渡来人」
「もう、続かないじゃん!」
「そうしてるから当たり前だろ」
「もういい。あたし、キルアのところいってくるもんね」
そう言って部屋を出ようとしたが無反応。流石にカチンときたので本当にキルアの部屋に向かってやった。もうイルミなんか知らない。つまらん男め!後悔したってもう遅いんだからね
***
「…さて、どうしようかな」
ちょっといじめすぎたかな、なんて思いながらよいしょと立ち上がる。それにしても、いくらキルが俺の弟だからってちょっとキルはなまえに依存してるところがあるからなんかやだ。もやもやする。
キルの部屋の前に着くと、中からは楽しそうな声が聞こえる。このままドアを蹴破ってしまおうかとも考えたけれど、後から修理代を請求されそうなのでやめておく。
「キル、入るよ」
「あ、兄貴じゃん。今さ、なまえさんとゲームしてたんだけど超よえーの」
「手加減ぐらいしてくれたって良いでしょー!」
「俺は何事にも真剣なんでね」
「嘘つけ」
「なまえ、寂しいから戻ってきて」
「そ、そんな事言ったって戻らないんだからね!」
「うわ、なまえさんツンデレ」
「ごめんって。今度はちゃんと続けるから、ね?」
「…ほんと?」
「うん、ほんと」
「…じゃあ戻る。」
そう言って立ち上がったなまえはちょっとふてくされながらも戻ってきてくれた。その時のキルの残念そうな顔は忘れられないなあ。で、まあ今は俺の部屋ではこれからしりとりが再開されるらしい
「じゃあ、イルミの"ミ"」
「ミルク」
「クジラ!」
「らくだ」
「ダイス」
「…」
「?イルミ?」
「…すき」
I can't say.
「も、もっかい言って!」
「やだ。もう言わない」
「おねがい!」
「しつこい」
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