「デリックぅぅぅっ!!!!」


ずどん、という少し可笑しな効果音と共にサイケが俺の胸へとダイブしてきた。


「…っとと」


いつものように、サイケを傷つけないよう細心の注意をはらい、サイケを受け止める。


「サイケ…どうした?」


むぎゅううとサイケは未だに俺の腰辺りに抱き着き、離れようとしない。


「…おーい」

「…津軽が」

「…ん?」

「津軽が、相手してくんない」


……またこれか、と俺は嘆息した。





…簡単にサイケの話をまとめるとこうなる。
津軽が仕事が忙しく、サイケの相手をしてくれない。
……ああうざい。
いつもこういう相談に乗らなきゃいけないなんて、面倒だ。


「デリックぅ…」

「う゛…」


サイケが俺を涙目で見つめて来る。
なんというか…その様子が兎に見えてとても可愛かった。


「…あれ固まっちゃった?デリック?」


サイケが俺の頬をぺちぺち叩いている…のだが
俺の思考プログラムが固まっていて、体が動かない。


「デリックてば!」

「!!?」


気付けばサイケの顔が目の前にあった。
ちょ、近い…


「デリック、返事してよー…」

「あ…ああ、悪い」


やっとの事で喉から声を出す。


「…デリック顔赤い?はっ…もしかして風邪!?」

「は?んな訳な………!!?」


ひんやりとした手が俺の額に当てられる。
それがサイケの手だと分かった瞬間に、俺は顔が熱くなった。


「はわっ更に熱くなった!!」

「…サイケ、」

「ん?なあに?」

「ご、ごめん俺ちょっと用事思い出した」


そうまくし立て俺はサイケの手を払った。


「わわっ…!」


俺はその場から走り去った。
後ろから俺を呼ぶサイケの声が聞こえたのは、きっと気のせいだ。


顔が、熱いのは
きっと風邪を引いたんだ

好きなんかじゃない

だってサイケは
兄さんだろ





……………………………………
津サイ前提のサイ←デリ
報われないデリック君ですw
とりあえず私の中でサイケたんは無自覚小悪魔ですw
津軽とラブラブだから
デリックはサイケを兄だから恋愛対象に見てはいけない
でもサイケが可愛い顔を見せるから
キュンキュンしちゃう…


的なお話ですw


白桃兄弟様に提出致します…
なんかあんま兄弟っぽくなくてすいませんでした><




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