最近俺はストーカー被害とやらに合っている。


「臨也ー今日も可愛いな、抱きしめさせて」


ほら、今日もまたシズちゃんが俺の後ろから抱き着いてくる。
シズちゃんの香が俺を包んであったかくて、どきっとする。


「シズちゃん、抱きしめていいかって聞く前に行動にしてるよ」


五月蝿い心臓を隠して俺はシズちゃんの方へ向き直り、ため息をつく。
そう、俺をストーカーしてるのは紛れもないこのシズちゃんなのだ。


「ねえねえシズちゃん」

「何だ?可愛いざや。可愛過ぎて困るからキスして良いか」

「うんごめん、キスは待って。昨日俺の体育着盗んだのはシズちゃん?」

「盗んだ訳じゃねえ、貰っただけだ」


やっぱり犯人はシズちゃんか。
まあ分かってたけどさ。
…こんなにもドキドキするのは何でだろ、なんて。
何だか悔しくなったから、ゆっくりシズちゃんの背中に腕を回した。


「臨也もそろそろ静雄に毒されて来たよね」

「嗚呼そうだな…大丈夫なのか…」

「ははっ門田君はお父さんみたいな存在だからね!不安かい?」

「そりゃ勿論…」


抱き合う俺等を傍目に、新羅とドタチンが何か話してたけど、俺の心臓か、シズちゃんの心臓か、はたまたどちらもか…煩くて何も聞こえない。


「顔赤くなってる臨也も可愛いな愛してる…結婚しよう」


耳元で良い声で囁かれたらそりゃ一たまりもなくって。
いつも俺をドキドキさせるシズちゃんが俺は大嫌い。大嫌いな筈なのに。


「…プロポーズは卒業してからなら受けてあげる」


赤くなる顔と五月蝿い心臓を何とか静めて、小さく呟く。
聞こえたか不安になったけれど、それはシズちゃんに聞こえたようで。


「待ってろよ」


って、あ、格好良く笑った。
本当にシズちゃんは格好良いなあ…俺なんかの何処にストーカーする価値あるのかな。
…でも、嬉しいな。
なんて高揚感に浸っていると、シズちゃんの手がお尻にまわってきた。


「あーやっぱり臨也の尻は良いな、柔らかくてふわふわ」


…前言撤回しようか、なんて思った。
やはり彼は変態です。





それでもなんだか



(彼のする事成すことに)
(ドキドキしちゃうんです)







裡原様からのリクエストで
来神時代、変態島→→→→→→→→おとめざや
でした!


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