とりあえず目の前でピクピク動く猫耳を優しく撫でてみた。


「……っな、」

「うお…やらけえ…」


仄かに暖かいそれは、撫でるとさらに熱を帯びた。
すげえな、こりゃ本物だわ。
なんて心の中で感嘆の声をあげる。


「…あ、シズちゃん、駄目…」


臨也が唐突に声をあげる。


「んだよ」


俺は耳を撫でる手を止めずに聞き返した。
すると臨也が不意に俺に寄り掛かって来たではないか。


「…みみ、撫でられると……なんか、ちょっと変」


顔を少し赤らめ、俺の胸辺りの位置から臨也は俺を見上げてきた。
正直この顔はキた。


「ふぁっ…」


相手の顎に手をやり、思い切り口付ける。
無理矢理口をこじあけ、臨也の口内を舌で蹂躙する。


「…ん…ふっ、…!」


臨也の鼻にかかった甘い声が俺を更に興奮させる。
歯裏をなぞってやれば臨也の肩が面白いくらい跳ねる。
あ…こいつ、犬歯が鋭くなってやがる…流石猫。


「し…ちゃ、ん…はっ…」


臨也の腕が俺の首に回され、臨也から俺の舌に絡んできた。
しばらく楽しんでから口を離す。


「…臨也」

「な…何」


俺は顔を真っ赤にした可愛い猫を抱きしめた。





俺に飼われてみませんか?



「…きちんと愛してくれるなら考えなくもない」

「きちんと世話すっから」

「…またキスしてくれる?」

「!勿論」

「じゃあいーよ、俺を飼って?」







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