▼11/03/21 はやく息をして、お願いだから




「…シズちゃん?」


目の前に横たわる彼は俺に返答をしない。
ただただ穏やかに目を閉じているだけである。


「シズちゃん?冗談止めてよ、」


君が






死んでるなんて、

そんな、

嘘、


「…嘘、だ」


自分の頬に伝う温いそれに気付かない振りをして、俺はただただ君の姿を眺めていた。





はやく息をして、お願いだから



(君が死んだなんて)
(そんな事有り得ない)

(いくら待っても君は目を覚まさない)








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