窓の外は湿気くさい。
俺は雨が嫌いだ。
出かけるために傘を差さなきゃいけないし、湿気るから洗濯物が乾かないし。
それよりもあの雨独特の臭いが嫌いだった。
起き上がって冷蔵庫の扉を開ける。
中に入っていたミネラルウォーターを取りだして、蓋を開けた。
飲みながら寝室に戻ってベッドに座り、すやすやと寝息をたてて幸せそうに眠る金髪を撫でる。
無理に金に染めた髪は傷んでいて、湿気のせいかいつもよりガさついていた。
髪を梳くように撫でると、シズちゃんの目がうとうとと微睡むように開かれた。
眠そうに目を擦る彼は子供のよう。

「いざや…?」
「おはよう」

覚醒していない目で見つめられて、思わず頬が緩んでしまう。
シズちゃんはまだ起ききれていない目を擦った。

「ん、」

頭を上下させながら上体を起こして、シズちゃんはベッドに肘をついた。
もう一回目を擦って、焦点の定まらない目で辺りを見回している。
明らかに眠そうで、流石に可哀想だと思って、シズちゃんの肩を掴んで後ろに倒そうとした。

「ぅ…」

けど、それはシズちゃんに阻まれて。
肩を掴んだ俺の腕を掴まれて、そのままシズちゃんの方に引き寄せられて、シズちゃんが俺に抱きついた。
そのまま肩口に顔を埋めて、眠そうに俺の肩に顔を擦りつけていた。
やっぱり眠いんだ。
そんなシズちゃんが急にますます可愛くなったような気がして、力をこめて抱き返した。
そして、シズちゃんと一緒にまたベッドに沈んだ。

シズちゃんのクセっ気のある髪をゆっくり撫でると、シズちゃんがまた寝息をたてるのがわかった。
三回撫でただけで寝てしまうなんて。
昨日は無理させちゃったからかな……。
でもこんな二度寝もいいと思う。
俺の今日の仕事数は雨のおかげでだいぶん少ないし、その仕事も朝早くから入ってないからまだ寝ても大丈夫だ。
俺は腕の中に自動喧嘩人形と言われている平和島静雄を抱き締めながら、瞼を閉じて意識を飛ばした。



微睡んで二度寝
(たまの雨の日もいいかもしれない)
(こんなに甘い時間を彼と過ごせるのだから)



湿気が多くなったら髪の毛ってゴワつくよね、っていう話←
久しぶりに砂糖吐きそうなの書いたかもしれません^q^
シズちゃんって朝に弱いと思います(*´ω`)ノ
そして朝に弱いシズちゃんをムフムフ言いながら眺めてるのが臨也だと思いまs((




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