※静臨っぽいけど臨静。臨也が軽く(?)喘いでる。





「あっ、あっ、んあぁ!」

一体何だ、これは。静雄は混乱していた。
ソファに座らされ、臨也に見ていろと告げられ、始まったのは臨也の一人オナニーショー。
静雄は驚いたというより拍子抜けした。だって、どちらかというと自分がこういうのをさせられる方だったから。
しかも大声で喘いで、快楽に蕩けた目をして。
まさか臨也は受けに転身したいとでも思ったのか?それはそれで静雄にとって好都合なのだが、静雄はどうしていいかわからない。
何をしていいかわからず、静雄は黙りこんでしまう。
ただ目の前で繰り広げられる光景を、黙って見ているしかなかった。

「んぁ、は、シズ、ちゃぁ……!」
「っ!」

静雄は臨也の痴態を目の前にして、何故かどうしようもなく恥ずかしくなってしまう。
足を大きく開いて、自らのそれに手を添えて上下に扱いて、静雄の愛称をずっと呼び続ける。
臨也のそんな姿に、静雄は目頭が熱くなってきた。手が震えて、その手が下半身に向かっていきそうになるのを必死で我慢する。
何で、俺が…!静雄はぎゅっと自分の拳を握って耐えた。

「あ、たりな……ぅん、はぁっ…」
「…!?」

臨也は前だけの刺激では足りなかったのか、後ろにまで指を這わせた。
これには静雄も驚き、怖くなってしまう。
臨也が受けに転身したら、俺が臨也を攻めなければならない。どうしよう、俺は臨也みたいにテクニックを持ち合わせていない。
というか、臨也が今まで言っていたようなことなんて、恥ずかしくて言えない。
静雄は視線を彷徨わせて肩を震わせる。臨也の目の奥が光った。

「あ、もっ……シズちゃ、いれてぇ……?」
「え?あ、うっ……」

臨也が足を大きく開いて自らの恥部を曝け出す。
静雄はそれを凝視することができなかったし、臨也の発言に応えることすらできなかった。
視線を泳がせてただ黙りこむだけ。顔を真っ赤にさせている様子は、臨也からすると滑稽だった。
暫く沈黙が続くと、臨也は何事もなかったようにいつもの鋭い瞳になり、足を閉じると盛大な溜め息を吐いた。
その臨也の豹変っぷりに、静雄は頭が混乱してしまう。

「俺の痴態見て興奮しないの、シズちゃん」
「え?興奮、って………」
「せっかく一回ぐらいは攻めさせてあげようと思ってやったのに、俺がどれだけ誘っても手出してこないんだから。何、再起不能なの?」

俺、顔とテクには自信あったんだけどなー、と不機嫌そうに言う臨也に、静雄は何故か安堵する。
よかった、本当に受けに転身するわけじゃなかった。
何故かほっと溜息を吐いた静雄に、臨也は更に眉間に皺を寄せた。

「……何、そんなに俺誘い下手だった?大抵の男はこれで釣れるんだけど」
「…お前、いつもこんなことしてんのかよ」
「仕事の都合上、ね。好きでやってるわけじゃないよ、こんな気持ち悪いこと」

本当に気持ち悪そうに言う臨也に、静雄はまた安堵する。
自分では足りないのだろうか、そんな不安が過ってたまらなかったのだ。静雄はまた安堵の息を吐いた。
臨也は、そんな静雄の様子に首を傾げる。

「さっきからどうしたのシズちゃん、そんなに嬉しそうな顔して。………あ、やっぱり興奮したけど我慢してたんでしょ。何か裏があると思って。別に遠慮しなくても、俺だって自重するときは自重す」
「だって…俺だけじゃ足りないのかと思って、でも仕事だから仕方ないって臨也が言って、それで、嬉しくて……」

静雄はぽつぽつと、必死に言葉を繋げながら理由を話していく。
そんな静雄の様子に、臨也は心臓の鼓動が激しくなっていくのを感じた。
可愛い、愛しい。そんな感情に駆られて、臨也は咄嗟に静雄を抱き締める。

「い、臨也っ」
「ああもうっ、シズちゃんってば何でそんなに可愛いの!俺なんかよりシズちゃんの方がずっと可愛いよ!」

ぎゅうぎゅうと容赦なく静雄を抱き締める臨也に、静雄は安心したような表情で臨也の背に腕を回した。
普通の人よりは控え目だけれど、静雄にしては積極的すぎるアピールに、臨也の理性の糸は千切れそうだった。
ふと、背中を掴む静雄の手が震えている事に気付く。
臨也が静雄の顔を覗き込むと、静雄は耳まで真っ赤になって瞳を潤ませていた。口角が自然と吊り上がる。

「どうしたの?そんなに体震わせて」
「………っ、さっきから、何か、熱くて……」
「具体的にどの辺りが?」

臨也がそう問い詰めると、静雄は顔を悲しそうに歪ませて黙りこんでしまった。
もじもじと太腿を擦り合わせている辺りで、臨也にはもうお見通しなのだが。臨也は目を細く歪ませた。
やっぱりシズちゃん、興奮してたんじゃない。でも俺を攻めようとは思えなかったんだね。さすが俺が開発したシズちゃん。
静雄は臨也が嬉しそうに微笑んでいるのにも気付かず、狼狽して、視線を泳がせた。
不意に臨也の手が、静雄の足の付け根を這う。

「っ、臨也…?」
「熱いんでしょ?この辺りが」

やわやわと焦らすように触れる手に、静雄は顔を真っ赤にさせて頷いた。
もう限界だったのだろう。ひくりと喉を引き攣らせて、物欲しげな瞳をしている静雄を、臨也はどうしても虐めたくなってしまう。
あー、こういうのが天性の受け素質っていうのかな、と臨也は静雄を見ながら思った。
そのまま臨也はソファに静雄を押し倒した。






突発的なので、続きは未定です^^;
気分と要望次第、ということで(笑)
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