24時間の過ごし方 | ナノ
2時になってもまだ終わらない

 
勉強机を前に、私は頭を抱えていた。
課題が終わらないのだ。相方は既に片をつけて寝落ちているが私は何も終わっていない……地獄かここは…… くそぉ……何時だと思ってやがる……うわ2時過ぎてるよ……
諦めて寝て相澤先生に除籍されるか、徹夜覚悟で課題を終わらせて遅刻して相澤先生に除籍されるか、ふたつにひとつだ。地獄だ。
空気の音が流れるだけだったスマホに手を伸ばし、繋げたままだった通話を切ろうと赤いボタンに触れかけたとき、相手側からハッという息を吐くような声が聞こえた。
私があんまりうんうん唸ってるから起きたんだろうか。そんなにうるさかったか。ごめんよ。

「かっちゃーん?」
『……………あ?』
「あ、起きた」

起きたと思ったらまた静かになったから多分また寝たんだろう。おやすみ、と言うと、半分寝ているような、返事ともとれない「ん」と返ってきた。それを聞いて通話を終了する。
画面に表示された通話時間は4時間を超えていた。あほか、とひとりつっこむ。時刻は2時23分。
課題をやらずに除籍されるくらいなら、課題を終わらせて除籍されるほうがいい。
それにどうせ終わらせたときには3時を過ぎているのだ。徹夜を覚悟したほうがいいだろうなと、私はエナジードリンクを取りに部屋を出た。


遅刻はしなかったし課題も終わらせたが、授業中に居眠りをして先生に怒られたのは言うまでもない。

prev next

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -